横浜F・マリノスのキャプテンにして、クラブ愛にあふれる情熱的なナンバー8。喜田拓也の存在はファン・サポーターの誇りだろう。明治安田生命J1リーグが再開する7月30日には、Jリーグ開幕時から続く唯一のカード、鹿島アントラーズ戦が待っている。『The Classic』と銘打った一戦は、首位と2位の直接対決。大一番を前に、喜田が思うこと。

「8」を背負う意味

画像: 伝統のある横浜F・マリノスのキャプテンとして、重責を受け止めてピッチに立つ(写真◎J.LEAGUE)

伝統のある横浜F・マリノスのキャプテンとして、重責を受け止めてピッチに立つ(写真◎J.LEAGUE)

――土居選手も背番号8ということでうかがいますが、これまでの横浜FMの「8」といえば、誰が思い出されるでしょう。

喜田 遠藤彰弘さんや柳相鐵さんもつけていて、少年時代はそういう選手たちを見て育ったので印象はありますね。僕がトップに上がったときは中町公祐選手がつけていて、お世話になったその先輩から引き継ぐことができて光栄に思います。今度は僕が子どもたちに憧れてもらえる立場でいたいので、いろいろな思いを乗せた番号として誇りと責任を持って背負っています。

――その思い、ほかにはどんなものがありますか。

喜田 中町さんとは丸6年、一緒にプレーさせてもらっていて、同じポジションだったこともあって多くのことを学びました。すごくよくしてもらった中町さんが、僕につけてもらいたいと言ってくださって、そのこと自体がとてもうれしかったんです。

 もう一つ、ユースの頃からつけていたのが「8」でした。だから愛着があるということもそうなのですが、当時一緒に戦ってきた仲間の思いも背負っていきたいという意味を込めています。同期でトップチームに上がることができたのは僕一人だけだったんですね。仲間たちの夢や気持ちを背負う思いを表現するために「8」をつける、ということに、自分の中で特別な意味がありました。もちろん、チームにとっても重みのある番号だと理解した上で、そんないろいろなことを加味してつけさせてもらうことを承諾してくれたクラブには感謝しています。

――クラブへの思いが人一倍強い喜田選手は、プロになってなかなか試合に出ることができない時期もありました。しかし今年、通算200試合出場を達成しています。かつての自分のように、いま出番を得られることが少ない選手たちに、キャプテンとしてどんな対話を深めていますか。

喜田 試合に出ていてもいなくても、僕にとっては全員が本当に大事な仲間です。きれいごとでも何でもなく、心からチームの仲間のためになりたいんです。何があろうとその思いは変わらないし、ともに戦ってともに勝っていきたいという思いしかありません。

 試合に出ているかどうかで何かを決めることはないし、それがチームメートのあるべき姿です。どんなときも彼らを思って行動しますし、その思いがないと勝っていけるチームにならないと思っています。これからもチームメートはこれ以上ないぐらい大切にしたいですし、みんなからどう見えているかはわからないけれど、信頼される選手、頼りにされる選手でありたいと思っています。

取材・構成◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE

PROFILE◎喜田拓也(きだ・たくや)
1994年8月23日生まれ。横浜F・マリノスプライマリーから一貫してアカデミーで育ち、2012年にトップチームへ。15年から試合出場を増やして成長を遂げ、今年200試合出場を達成した。19年からはキャプテンとしてチームを力強く牽引している(19年、20年は複数人、21年以降は単独)。

[試合情報]
明治安田生命J1リーグ 第23節
リミックスでんき DAY
横浜F・マリノス vs 鹿島アントラーズ
2022年7月30日(土)19 時キックオフ 日産スタジアム DAZN独占配信

〈イベント情報〉
・「横浜F・マリノス30周年記念OBマッチ supported by #命つなぐアクション」開催 ・Presented by Owltech レジェンドトークショー
「横浜FM:波戸康広アンバサダー・栗原勇蔵クラブシップ・キャプテン/鹿島:中田浩二クラブ・リレー ションズ・オフィサー」
※その他の詳細は横浜 F・マリノス公式サイト f-marinos.com をご覧ください。


This article is a sponsored article by
''.