上写真=谷口彰悟は現状を「みんな頑張っているけど、チームとしてつながってこないと」と見る(写真◎スクリーンショット)
「悪くはないが満足はしていない」
キャプテンが日本代表から帰ってきた。谷口彰悟は6月シリーズの4試合でパラグアイ戦とガーナ戦でフル出場、吉田麻也、伊藤洋輝、板倉滉とセンターバックを組んだ。
ともに日本のペースで試合を進め、4-1で確実に勝ったから、「特に何かをしたわけではない」のが自己評価。それでも「レベル上がれば上がるほど日頃から意識しないと。いざそういう舞台に立ったときに何もできないのでは面白くない」と、日常に目を向ける。
その日常はもちろん、川崎フロンターレとともにある。
「メンタル面や頭の疲れは多少はありますけど、そうも言っていられないですからね。大事な試合が始まるので頭の切り替えを一番しっかりやらないとなと思っています」
チームはいま、4年ぶりの連敗中で、順位も3位。リーグはまだ半分ほどだから焦りはないものの、過去の独走状態からすれば谷口も「悪くはないが満足はしていない」のが正直なところ。湘南ベルマーレにホームで衝撃の0-4大敗を喫し、続くアウェーの京都サンガF.C.戦では0-1で逃げ切られた。湘南戦で谷口は出場停止だったが、そこからの立て直しに手応えはある。
「湘南戦は上から見ていましたけど、悪くはなかったと思うんです。アグレッシブに行けていたし、ただセットプレーで失点してしまってからずるずるいってしまった」
一言で表せば「もったいない」のだ。
「一人ひとりは前半から頑張ってはいるけれど、それがチームとしてつながってこないと、体力を使っているだけになって嫌な疲れ方をするだけなんです」
攻守に細部ですり合わせて京都戦に臨むと、「結果は出なかったけど」と悔やみながらも、変化の兆しを感じた。
「いい現象もあって、いままでだったらやっていないようなことをやりだしています。例えば、危険なところにボールを入れていったり、物足りないなというところをやろうとしていたので、一つ大きな進歩です。結果的には得点を決められずに失点して敗戦しましたけど、やろうとした行動や判断はすごくポジティブにとらえていたので、いい変化を結果に結びつけていけるようにしたい」
6月18日、北海道コンサドーレ札幌との再開マッチが、だから大切だ。「代表基準」を「いい変化」の中に組み込みながら、勝利をもぎ取らなければならない。
「だから、次の試合が楽しみなんです。僕のパフォーマンスもそうだけど、目指すもの、やるべきことを思い切り出せると思います」
もちろん、3連敗などもってのほか。川崎Fのこの先を占う一戦になりそうだ。