上写真=鬼木達監督と佐々木旭が口を揃えたのが、大観衆に「のまれないこと」(写真◎KAWASAKI FRONTALE)
「芝生も良くてかなりいい環境だと思う」と佐々木
「中2日で同じ相手との連戦になります。明日の試合で嫌だなと思わせることが大事なので、結果はもちろん、内容でも圧倒して勝てるようにしていきたい」
佐々木旭のこの決意に尽きるだろう。川崎フロンターレは4月21日のACL第3節、24日の第4節をジョホール・ダルル・タクジム(JDT)と連続で戦う。今回の会場となるスルタン・イブラヒム・スタジアムを本拠地とする、地元のクラブ。完全アウェーのしびれる連戦が待っている。
声を出しての応援が可能で、収容人数は4万人。JDTは大声援をバックに戦うことができる。
「このスタジアムで戦うアウェーゲームは難しいと思います。私たちは声援がある中でプレーするのは久しぶりですから、のまれないことが一番すべき準備だと思っています」
鬼木監督は「声」を警戒する。間違いなく声援がプラスアルファのパワーを植え付ける。だから、JDTは約1万4000人の声援を受けた初戦の広州FC(中国)戦で5-0と完勝し、川崎Fが初戦で辛くも引き分けた蔚山(韓国)には約1万1000人の声援が力になって2-1で競り勝っている。2連勝で現在首位だ。
「認識としては、ここに来る前からジョホールは強いと思っていましたし、広州戦でも蔚山戦でも力があると確信しました。自分たちが100パーセントを出せないと勝てないので、そのための準備をしています。自分たちにフォーカスして戦いたい」
その点は選手にもすでに浸透している。佐々木は「球際のところや切り替えで負けないようにやっていきたいと思います。ミスを恐れていたらいいプレーはできないので、思い切ってチャレンジしてやっていきたい」とプレーで黙らせるつもりだ。
そのために、鬼木監督が改めて選手と共有するのが「ボールを動かすこと」「組織的に戦うこと」だ。
「相手の攻撃のクオリティーは高いので、止めるのは難しいと思います。自分たちでしっかりボールを動かすこと。自分たちの戦い方に持っていけるかどうかが勝敗を分けると思っています」
「個の能力が高い選手が多く、組織だったビルドアップから素晴らしいプレーをしてきます。だから、自分たちが組織的に戦うことが重要になってくると思っています」
生かしたいのが、グラウンドコンディションの良さだ。これまでの2試合では、芝が長く地面に足を取られると選手たちが話していた。だが、次のスタジアムは2020年に開場したばかりで、状況が良さそうだ。
「芝生も良くてかなりいい環境だと思うし、たくさんのお客さんが入って雰囲気にのまれないようにするのは大事ですが、自分はとても楽しみです」
ピッチが良ければ、川崎Fの強みは出しやすい。それがグループステージ突破へのカギになるかもしれない。