チームに合流してわずか10日で結果を残した。浦和レッズのダヴィド・モーベルグが19日のジュビロ磐田戦でJリーグデビューを飾り、名刺代わりのゴールをマーク。スウェーデン代表経験を持つドリブラーが、評判に違わぬポテンシャルをいきなり示した。

上写真=左からユンカー、モーベルグ、ショルツ(写真◎J.LEAGUE)

■2022年3月19日 J1リーグ第5節(埼玉スタ/観衆24,207人)
浦和 4-1 磐田
得点者:(浦)犬飼智也、キャスパー・ユンカー、アレクサンダー・ショルツ、ダヴィド・モーベルグ
    (磐)鈴木雄斗

お手本はティエリ・アンリ

 前半を終えて3-1。ゴールラッシュに沸いた埼玉スタジアムは、ハーフタイムにも喜びの余韻を楽しむような雰囲気が漂っていた。途中までの主役はキャスパー・ユンカーだった。今季初ゴールに加えて、PKを誘発するチャンスメイクまでこなした。しかし、エースのデンマーク人は前半限りで途中交代。スタンドがざわつくなか、ロッカールームからイレブンが出てくると、一気にボルテージが上がった。タッチライン沿いに立っていた一人は、3月9日にチームに合流したばかりのダヴィド・モーベルグ。関根貴大に代わって、途中出場でピッチに入る背番号10には惜しみない拍手が送られ、期待の大きさを感じさせた。

 持ち場は右サイドハーフ。触れ込みは、点が取れるサイドアタッカーである。チェコのスパルタ・プラハから完全移籍で加入。コロナ禍の影響で入国が遅れ、3月9日にチームに合流したばかりだ。公式戦から4カ月離れ、自らもゲーム感覚を取り戻すために多少の時間を擁すると話していたが、ひとたびボールを持てば、違いをしっかり見せた。

2点リードで迎えた48分、ペナルティーエリア内でボールを持つと、迷わずにカットイン。3人の相手DFをあっさりとかわし、左足で鋭いシュートをファーサイドのゴールネットへ。独力突破からフィニッシュまでのクオリティーは目を見張った。チームの4点目が入った瞬間、スウェーデン国旗がいくつもはためき、スタジアムは熱気で包まれた。モーベルグが熱狂するゴール裏の前に立ち、背番号10をアピールすると、スタンドはさらに盛り上がりを見せた。

「純粋に喜びが湧き上がってきました。いろいろな方面から期待されていたと思うので、それに応えることができてうれしいです。スタンドを見上げると、10番のユニホームもスウェーデン国旗もたくさん見えました。驚いたと同時にエネルギーをもらいました」

 63分にも同じような形で右サイドから独力で切り込み、ゴールに迫るなど、持ち味を随所で発揮していた。素早いシザーズ、細かなステップは若かりし頃のクリチアーノ・ロナウドをお手本に磨きてきたもの。幼い頃から憧れたヒーローは、イングランドのアーセナルでサイドから多くのゴールを陥れた元フランス代表のティエリ・アンリだ。モーベルクもサイドを崩すだけでは終わらない。点を取るまでの仕事をこなす。

「もっともっと良くなると思います。試合に絡んで、ストロングの要素を見せていきたいです」

課題だった得点力を向上させる一人として、期待は高まるばかりだ。

取材◎杉園昌之


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