2022年のJリーグがいよいよ幕開けだ。まずは2月12日の富士フイルムスーパーカップ2022で、昨季の明治安田生命J1リーグで優勝した川崎フロンターレと、第101回天皇杯を勝ち取った浦和レッズが激突する。浦和は多くの選手が入れ替わる中で、アカデミーから生え抜きの関根貴大が偉大な歴史を未来につなぐ者としての責任を果たす。

上写真=関根貴大は念願の「14」を背負う者として、副キャプテンとして、強い責任を口にする(写真◎スクリーンショット)

周りも見えるようなメンタリティー

 関根貴大は「浦和の男」である。

 多くの選手が去り、多くの選手が加わった。もともと豪華補強が続くクラブだが、だからこそ、生え抜きであるという無二の価値がクローズアップされる。ジュニアユースから駆け上がり、ドイツやベルギーでプレーした時期もあったが、浦和レッズに戻ってきた。このクラブの象徴だ。

「浦和に長くいる選手で、このクラブがどういう集団であるかを分かっている一人だと思うので、それを周りに伝えてほしい、と(リカルド・ロドリゲス)監督から言われました。こういう集団であるべきだと示してほしいとも言われました。だから、もしやってくれるなら副キャプテンをやってほしいと」

 では、どういう集団であるべきなのか。間髪入れずに答えた。

「勝利に飢えた集団であるべきです。一つでも多くのタイトルを取るべき集団ですし、内容についてもありますけれど、まずはそういう集団になりたい」

 背番号が14になった。これも、歴史をつなぐ意味がある。平川忠亮(現トップチームコーチ)が長年、背負ってきた数字だ。

「浦和に復帰したタイミングで14をつけたいという思いがあって、最初は数字を入れ替えた41にしましたし、浦和で歴史ある番号をつけて戦いたいと思いながらプレーしてきました。今年からつけられることになったので責任がありますし、頑張りたいと思います」

 副キャプテンは2020年以来。だが、当時とは意識が違うという。

「立場も2年前とは違いますし、責任を持った行動をしなければいけないと思います。自分自身にプレッシャーかけなければいけないですが、それは結果で示さなければいけない。まず自分に向き合って、周りも見えるようなメンタリティーを持つことができているので、良い方向に進めるようにサポートしたいと思います」

 14。副キャプテン。燃えないわけはない。

「チームとしても浦和を背負って戦ってほしいという思いが伝わってきます。その期待に応えたい」

 その第一歩が、2月12日の富士フイルムスーパーカップ2022だ。川崎フロンターレ。相手に不足はない。

「しっかりインテンシティの高いゲームにしたいですし、新生レッズとして新たな一歩なので、恥のないゲームをしたい」

 新しい14が、新しい歴史を紡ぐ新たな一歩でもある。


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