川崎フロンターレは8月25日の明治安田生命J1リーグ第26節で、アビスパ福岡とアウェーで対戦する。前回の福岡戦には負傷で欠場していたチョン・ソンリョンだが、今回出場することになれば福岡自慢のサイドアタックに判断を間違うことなく止めるつもりだ。

上写真=25試合で16失点。川崎Fの堅守はもちろんチョン・ソンリョンの貢献によるところが大きい(写真◎J.LEAGUE)

「クロスがそのまま入ったので集中しないと」

 リーグ戦で続くアウェー7連戦も、第25節サンフレッチェ広島戦で5試合をクリア。第26節のアビスパ福岡戦、第27節の北海道コンサドーレ札幌戦と、ひとまず南北の両雄との対戦を残すのみとなった。

 その広島戦では1-1のドロー。強風に悩まされて、2試合続けて引き分ける形になった。GKチョン・ソンリョンにとっては細やかに気を配る必要があった。

「シュート、クロス、ロングキックと気をつけなければいけなかったので、準備をして臨みました。でもそれは私だけではなく、すべての人が集中しないといけないことでした」

 5月26日の湘南ベルマーレ戦以来、久々に先制ゴールも許した。27分に柏好文に蹴り込まれたが、すべての選手が瞬間的に集中力を欠いたミスだと指摘。とはいえ、失点はその一つに抑えて、73分にレアンドロ・ダミアンが決めて無敗を伸ばした。

 同じミスを繰り返してはいけない、とチョン・ソンリョンは引き締める。福岡との前回対戦は3-1で勝利を収めているが、チョン・ソンリョンは負傷で欠場していた。

「守備が堅く、クロスの多いチームだと思っています。外国籍選手でいい選手が多くて、終盤にはパワープレーも出てくると思うので、注意が必要です」

 福岡には、前回対戦で見事なFKを決めたエミル・サロモンソンが右サイドバックに、パワーとスピードを併せ持つジョルディ・クルークスが右サイドハーフに入ることが多い。さらには、最前線にはポストプレーの得意なフアンマ・デルガド、パワーシューターのジョン・マリ、欠場が続くがテクニシャンのブルーノ・メンデスもいる。中でも、サロモンソンとクルークスのサイドからのクロスはハイクラスだ。

「クロスに対して出る・出ないの判断を試合中にしっかりとしていきますし、サイドからクロスを上げさせないようにチームで意識して話をしないといけないと思います。福岡がセレッソと対戦したときにはクロスがそのままゴールに入ったので、集中しなければいけません。サロモンソン選手のフリーキックも強烈なので、気をつけなければ」

 そのC大阪戦ではクルークスのクロスがそのまま飛び込む格好となって、90+6分の劇的勝ち越しゴールとなった。最後の最後まで危険なクロスを阻まなければならない。広島戦で一瞬抜けてしまったと反省する集中力が、より試される緊迫のゲームになりそうだ。


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