サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」では、今シーズンもメディア横断企画「DAZN Jリーグ推進委員会 月間表彰」を実施している。当サイトでは、明治安田生命J1リーグにおいて、最も優れたゴールを表彰する「月間ベストゴール」受賞者へのインタビューを掲載。6月の受賞者は、加入直後からセンセーショナルな活躍を見せている、浦和レッズのFWキャスパー・ユンカー。鮮やかなカウンターから決めた湘南ベルマーレ戦(18節/6月20日)の見事なループシュート(53分)について語ってくれた(※1)。

浦和で大きなことを成し遂げたい

画像: 加入後、驚異的なペースでゴールを量産しているユンカー(写真◎Getty Images)

加入後、驚異的なペースでゴールを量産しているユンカー(写真◎Getty Images)

――これまでにあこがれた、アイドルだったストライカーは誰ですか。

KJ マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)のファンなので、いつもユナイテッドのストライカーを見ていました。まずはルート・ファンニステルローイ。その後はロビン・ファンペルシー(ともにオランダ代表)。2人とも、どんな形からでもゴールを決める選手で、まさに『フォックス・イン・ザ・ボックス(FOXin the BOX=ペナルティーエリア内のキツネ)』という存在でした。素晴らしいフィニッシャーであり、少ないチャンスでゴールを決めることができるストライカーでしたね。

――昨年、ノルウェー1部リーグのFKボーデ/グリムトで25試合出場・27得点を記録しました。それまでのプロキャリアと比較すると一気に数字を伸ばしましたが、要因は何だったのでしょうか。

KJ 特にこれというものはありません。子どもの頃からゴールを決めることが好きで、たくさん決めてきたので、フィニッシュは自分のストロングポイントだと思っています。ただノルウェーでは自分を取り戻し、リラックスして、楽しんでプレーすることができました。経験や自信も加わり、ストロングポイントが出てきたのでしょう。

――その活躍によって浦和からオファーを来ることになりましたが、それ以前にJリーグのことは知っていましたか。

KJ ヨーロッパではJリーグはあまり知られていません。ただ、アンドレス・イニエスタやポドルスキ、フェルナンド・トーレスなどがプレーしていることは知っていました。彼らのようなレベルの選手がいるのだから、簡単なリーグではないと思っていましたし、同時にそれほどの選手が魅了される、惹かれるリーグなのだと考えていましたよ。

――その日本に来た直後から、多くのゴールを決めていますが、秘訣は何ですか。

KJ メンタリティーが重要だと思います。新しい国、新しいリーグでゴールを決めるのは簡単なことではありませんが、それができていて、とてもうれしいです。日本に来て、楽をしようとは思っていません。浦和に大きな可能性を感じ、その一部になりたいと思って日本に来ました。ここで大きなことを成し遂げたいと思っていますし、そのために頑張ってプレーしています。

――これまで日本で決めたものの中で、お気に入りのゴールはどれですか。

KJ 今回ベストゴールを受賞した湘南戦のゴールが気に入っています。とても難しいゴールですからね。60メートルをスプリントした後に、落ち着いてループシュートを決めることができました。

――加入が決まったとき、クラブを通じて「世界で最も熱いファン・サポーターの前でプレーできるチャンスをいただけたことを光栄に思っています」とコメントしていました。実際にプレーしてみて、どんなことを感じていますか。

KJ 本当に素晴らしく、どのように表現しても言葉が足りないと感じるほどの存在です。応援がとても好きですし、愛情を感じるので、皆さんの前でプレーするホームゲームでは、いつも興奮しています。

――自身のSNSでは日本語も使いながら、いろいろなことを発信し、フォロワーの投稿にも反応しています。ユンカー選手自身も楽しんでいるようですね。

KJ その通りで、楽しんでいますよ。ファン・サポーターの皆さんからの愛情にお返しをしたいので。インターネットの翻訳機能を使っているのですが、もっと日本語を覚えて、たくさんの愛情を伝えたいです。

――最近覚えた日本語は?

KJ 毎日、新しい言葉を覚えるようにしています。今日の練習では「ミッツ(3つ)」を覚えました。フィジカルコーチが走る本数を「あと3つ!」と言っていたので、覚えたんですよ(笑)。

――これからも多くのゴールを決めるために、どんなことが必要だと思いますか。

KJ チームが成長すること、ハングリーであること、そういうメンタリティーを持ち続けることが大事だと思います。チームが良いプレーをするために、私がその一部として自分の仕事をすることが重要です。細かいディテールでは、まだ改善すべき点があります。自分の状態も悪くはありませんが、どんなスペースにいるのかをチームメイトに理解してもらえれば、ボックス内で、より多くのパスを受けることができますし、長く所属すればするほど連係は深まっていくでしょう。

――最後に、浦和のファン・サポーターの皆さんへのメッセージをお願いします。

KJ スタンドでたくさんのデンマーク国旗を掲げてくれて、僕のユニフォームも数多く見ることができて、とてもうれしいです。本当に素晴らしいことで、デンマークでも話題になっているんですよ。家族や友人たちも、私が皆さんに応援され、愛されていることを喜んでいます。素晴らしい愛情を届けてくれるファン・サポーターの皆さんにこれからも、その愛情に値する勝利をお届けします!

取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE

※1:編集部注=ベストゴールが生まれたJ1第18節の湘南戦は、湘南が3-2で勝利したが、浦和が指定公式検査において陰性判定を得ていない選手を試合に出場させたとして、『日本サッカー協会懲罰規程』と『2021明治安田生命J1・J2・J3リーグ戦試合実施要項』に基づく懲罰で、けん責と0-3で浦和の負け試合扱いとなったが、個人の記録は変更されないため、ユンカー選手のゴールが月間ベストゴールを受賞しました。なお、7月6日に、浦和は正式に不服申立をすることを表明しており、近日中に不服申立文書がJFA不服申立委員会に提出される予定となっている。


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