上写真=山崎凌吾がヘッド2発と左足でハットトリック。余裕の勝利だった(写真◎ 2021 Asian Football Confederation)
■2021年6月28日 ACL・G組 GS第3節(@ラジャマンガラ・スタジアム/無観客)
ラーチャブリー 0-4 名古屋
得点:(名)山崎凌吾3、齋藤学
「悪天候でもあって難しい試合でした」
前半だけでハットトリック。無傷の3連勝に山崎凌吾の3ゴールが華を添えた。
26分に右ショートコーナーからマテウスが高速クロスを送り、中央でヘッドで突き刺して先制。31分には左サイドから吉田豊が後ろに少し戻りながら右足でインスイングのクロス、これをセンターバック2人とGKの間に入ってまたもヘッドで流し込んだ。45+1分には山崎が中央を割るスルーパス、前田直輝のシュートがGKに当たるが、そのこぼれ球を左足で蹴り込んで、ハットトリックを完成させた。
連勝でスタートした名古屋グランパスが、地元のラーチャブリーと対戦した第3戦。序盤から一方的な名古屋ペースで、名古屋対策の5バックで臨んできた相手を物ともせず、左は相馬勇紀と吉田が、右はマテウスと宮原和也がドリブル突破やコンビネーションで楽々突破、何度もチャンスを作っていった。20分前後からは大粒の雨が激しく降りしきる中でグラウンドも重くなっていったが、その影響をほとんど感じさせないほど軽やかに攻めていった。
スコアと実力の大きな差を前に、後半はラーチャブリーの反撃の意欲も少なめ。雨の影響でさらにピッチが悪化したことで集中力を欠き、技術も伴わずにミスを連発。名古屋はその相手にも相変わらず厳しくプレスを掛けてボールを回収して、水をも漏らさない戦いを続けていった。
69分には右サイドの相手陣内に少し入ったところから米本拓司が鮮やかなロングパス一本で最終ラインの裏へ送り込み、齋藤学が正確なトラップから左足で流し込んで4点目。この後、森下龍矢、藤井陽也、石田凌太郎と若手も交代でプレーさせながら、危なげなく試合を締めた。
他にも山崎、柿谷曜一朗、森下らがビッグチャンスを迎え、決めきるべきシーンにミスがあったのは反省材料。それでも、ハットトリックを決めた山崎が言うように「悪天候でもあって難しい試合でしたが、勝ち点3を取れていいゲームだった」のは確かなこと。これで3連勝で失点はいまだゼロと、力のあるところを見せている。
これでグループステージも折り返しとなり、次は中2日で再びラーチャブリーと対戦する。