J1の横浜F・マリノスの扇原貴宏が28日、清水エスパルス戦を前にオンラインで取材に応じた。15節の柏レイソル戦、16節の大分トリニータ戦と直近の2試合、ピッチに立っていないボランチは今、冷静に自分自身を見つめている。

上写真=オンライン取材に応じた扇原貴宏(写真◎スクリーンショット)

人のプレーどうこうではない

 ここ数試合、横浜F・マリノスのピッチには変化が生じている。扇原貴宏の開幕戦からの先発出場が途切れた。第14節の鹿島アントラーズ戦、リードを3点に広げられた直後の58分に、中盤の底でコンビを組む喜田拓也とともにベンチに下げられた。続く柏レイソル戦で喜田は先発したが、扇原はベンチスタート。前節の大分トリニータ戦では、メンバーからも外れた。

「ずっと良いパフォーマンスを出せていたかというと、そうではない」。扇原は、そう振り返る。「チームとしては勝てていて、チームの流れには乗れていたけれど、鹿島戦で流れを崩してしまった」。痛恨は、やはり3-5で敗れた鹿島戦だ。

 先制しながらハーフタイム前に追いつかれ、後半開始からの10分間で3点を追加されて流れを手放した。「中盤で優位に立てなかったことで、後半の立ち上がりなど試合を通して相手の圧力を常に受けるようになっていた。中盤の攻防で優位に立てていなかった」。扇原は、あくまで冷静に振り返る。

 2試合連続でピッチから離れている事実も、しっかり消化しているように見える。代わって出場した選手たちのパフォーマンスを認めた上で、ベクトルを自身に向けている。

「人のプレーがどうこうというより、自分自身としっかり向き合う必要がある。出ているときも危機感を持ちながらプレーしていたけど、大事なのは自分と向き合ってやることなんだな、と。逆に出ているときはそういうことを考え過ぎてやっていたのかなと思う。もう一度自分と向き合う時間にできたらいいと思う」

 扇原の頭の中はクリアになっている。再びピッチに立った際の自分の姿も、そこに至るまでの道のりも、鮮明に描けていることだろう。

取材◎杉山 孝


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