上写真=名古屋の最後の砦、ランゲラック。12試合でわずか3失点という堅守の中心人物だ(写真◎J.LEAGUE)
「相手を黙らせるしかありません」
超攻撃的な川崎フロンターレは、名古屋グランパスの最後の砦、ランゲラックが止めてみせる。
首位を走る川崎Fと、わずか勝ち点3差で追い詰める名古屋。この両者が4月29日と5月4日に激突する「W頂上決戦」がやって来る。今季12試合のうちクリーンシートが10、失点がわずか3の名古屋が、自慢の堅守で、12試合で30得点の川崎Fを止める戦いになる。
「これまでと同じようにしっかり形を変えずにやるしかないですね。相手がどうであれ、私たちの戦術に従って戦うのみです」
ランゲラックは冷静だ。もちろん、正しいリスペクトの気持ちは持ちながら。
「私たちは相手にあまり得点させていないし、相手は毎試合ゴールを入れています。だから、何が起こってもおかしくはありません。戦術対戦術のゲームになるでしょう。やるべきことをしっかりやって相手を黙らせるしかありません。90分通してやるのは難しいけれど、相手の得点チャンスを少なくしたいと思います」
昨季は10連勝で突き進んできた川崎Fを、豊田スタジアムで止めてみせた。現在の名古屋の代名詞ともいえる「ウノゼロ」(1-0)のスコアで。それを再現する構えだ。
ただ、昨季の2戦目となったアウェーゲームでは0-3で敗れ、すべてセットプレーからの失点だった。
「セットプレーも脅威です。でも、どこを狙ってくるかは分析で情報を得ています。ファーストポストに誰が入ってきて、セカンドポストには誰が、という情報は入れていますし、そのポジショニングが大事なってきます。センチメーター単位で正確にポジションに立つようにしていますから、それである程度は避けられます」
この連戦で1勝1分け以上なら、首位を奪うことができる。このチャンスを逃さない手はない。
「とても重要な試合になります。相手は昨年の優勝チームですし、でもうちも優勝を狙っているので、最初のゲームで力を出したいと思います。相手に噛みつくアグレッシブさを持ちたいし、2戦目も重要です。チャンスだと思っていますし、勝てば上に上がれるので、とてもポジティブにとらえています」
その最初のゲームは4月29日のホームゲーム。
「大事なのは、アグレッシブさとプレッシャーを与えていくことだと思います。力を相手に押し込んでいくことが必要ですから、最初の20分にポイントがあると思います。そこでしっかりできれば勝ち点3を引き寄せられると思います」