上写真=CKから追加点を決めたオナイウ阿道(38の右)は、先制のPKも獲得。横浜FMがダービーで5-0と大勝を飾った(写真◎J.LEAGUE)
■2021年4月24日 明治安田生命J1リーグ第11節(@日産ス/観衆12,297人)
横浜FM 5-0 横浜FC
得点者:(横)マルコス・ジュニオール、オナイウ阿道2、前田大然、レオ・セアラ
横浜FMメンバー◎GK高丘陽平、DF小池龍太、チアゴ・マルチンス、畠中槙之輔、ティーラトン、MF喜田拓也(69分:渡辺皓太)、扇原貴宏(77分:岩田智輝)、マルコス・ジュニオール(69分:水沼宏太)、FWエウベル、オナイウ阿道(69分:天野純)、前田大然(77分:レオ・セアラ)
横浜FCメンバー◎GK六反勇治、DF前嶋洋太、伊野波雅彦、袴田裕太郎、武田英二郎(73分:韓浩康)、MF小川慶治朗、瀬古樹、齋藤功佑(9分:手塚康平)、松尾佑介(46分:マギーニョ)、クレーベ(63分:渡邉千真)、伊藤翔(73分:ジャーメイン良)
レオ・セアラはJ1ファーストプレーでゴール!
序盤から横浜F・マリノスがボールを動かすが、横浜FCも自陣で中央に入ってきた相手に対して球際で厳しさを見せて戦い、簡単にはゴールに近寄らせない。横浜FCはボールを奪うと最終ラインからの組み立てを試み、特にピッチ中央で高い位置を取る横浜FMの右サイドバック小池龍太の裏を突こうとするが、連係が滑らかではなく、左サイドハーフの松尾佑介のプレーも大胆さに欠け、決定的な形に持ち込めない。
時間が経つにつれ、幅広く動くマルコス・ジュニオールや次々と裏へ抜け出す横浜FMの動きを、横浜FCが捕まえ切れなくなる。すると28分、ティーラトンの入れた縦パスを前田大然がDFを背負いながらスルーした先で、オナイウ阿道がゴール前に抜け出す。ここで横浜FCのDF袴田裕太郎のスライディングがファウルとなり、このPKをマルコス・ジュニオールが決めて横浜FMが先制に成功した。
得点が生まれた横浜FMは勢いに乗り、さらに攻撃が加速する。先制の5分後には、CKからオナイウが決めて追加点。2点リードで試合を折り返した。
横浜FCは後半から松尾に代えてマギーニョを投入。右サイドハーフに入ったマギーニョは、早々に独力での突破や惜しいクロスを送るなど、チームの逆襲の意思を示した。59分には左サイドへ移った小川慶治朗が抜け出し、そのままシュートにまで持ち込むが、ここはGK高丘陽平に弾き出された。このシュートで得たCKでもゴールを奪いかけたが、押し込むことはできなかった。
その横浜FCの反撃の姿勢の裏を突いたのが、68分のプレーだった。右サイドに開いたM・ジュニオールが最終ラインの裏へボールを送ると、走り込んだオナイウは飛び出したGK六反勇治もかわして冷静にゴールへと3点目を蹴り込んだ。
その3分後には、ゴール左で交代出場したばかりの水沼宏太も絡んで、扇原貴宏がクロス。中央へと移っていた前田がゴール前へ滑り込みながら流し込み、リードを4点に広げた。交代出場した選手がさらにインパクトを残したのが78分。左サイドからエウベルが送ったサイドを変えるパスは相手にカットされたが、そのこぼれ球を拾ったのが直前に交代出場したばかりのレオ・セアラ。ようやく来日がかない、この日がデビュー戦となった助っ人は、最初のタッチでボールをコントロールすると、次の瞬間に果敢にシュート。J1でのファーストプレーでゴールと、いきなり大きな仕事を果たした。
横浜FCは73分までに5人を交代させていたが、反撃が形にならない。横浜FMも最後まで攻めの姿勢を貫き続けた。そのまま試合は終了し、横浜FMが5-0と大勝した。
ダービーでの快勝に、アンジェ・ポステコグルー監督も「良い試合ができて、良い結果が出たと思う」と満足げ。「サポーターのためにも本当に良いゲームができたと思う」と喜んだ。
取材◎杉山孝 写真◎J.LEAGUE