上写真=下平隆宏監督は柏戦で同点に追いつかれたことを悔やんだが、広島戦にしっかり備えている(写真◎J.LEAGUE)
「選手にも進んでいる自覚はあると思います」
勝ち点1で再スタートだ。
横浜FCが3月の代表ウィーク前に残した戦績は6戦6敗。J1第7節の柏レイソル戦を再スタートの契機にする強い意欲で臨んだ。結果は1-1。今季初めての勝ち点1を手にした。
「もちろん、勝ち点を詰めたことはプラスです。やっと1ではありますけど。ただそれよりも、90分で追いつかれてしまったので、どちらかというと2を失った印象が強いんです」
それもそのはず、38分に田代真一が右CKからの折り返しを押し込んで、今季初の先制ゴールを挙げながら、試合終了を目前にした90分にこちらもセットプレーの流れから同点に追いつかれたのだ。悔やまれる一撃だが、次のサンフレッチェ広島戦に向けてすぐに切り替えなければならない。
「でも1を積んだことで、連敗を止めて前進したということは選手とも話をしました。選手にも進んでいる自覚はあると思います」
その一歩を、次の一歩につなげたい。相手の広島はいまだ負けなし。3勝4分け0敗で6位につけている。
「堅いゲームをするという印象ですね。攻撃もむやみに手数を出さず、手堅く攻撃をして、守備も同様です」
「守備は堅いイメージですね。特に後ろの4枚は守備的な選手を揃えて能力的に高いですし、前からプレスもかけてきます」
そこで浮かび上がるのが、スペースの攻略だ。柏戦でもサイドチェンジを利用して攻撃を組み立てた。「スペースがあれば対角線のボールは有効ですし、相手が下がってしまえば有効ではなくなります。レイソルはスペースがあったのでそういうボールを入れていったということなので、柏戦だからということではなくて、スペースがあればということですね」と振り返っている。
広島の前線からのプレスも、裏返せば逆にスペースを利用するチャンスにつながる。
「うまくはがせれば、スペースを突けるのではないかと思っています。ビルドアップのところでしっかりつなぐスペースを見つける作業は必要になるのではないかと」
柏戦で手にした「1」を最初のステップにして、まずは広島のスペースを攻略して突き進んでいく。