上写真=稲垣祥が日本代表で手にした刺激を、グランパスに還元していく(写真◎スクリーンショット)
「地道にコツコツとやっていきたいです」
「もっともっとJリーグの人気を上げていきたいです。自分を含めてJリーグに所属する全選手が責任を持って100パーセントのプレーを毎試合していくことが人気につながっていくと思うので、今回、代表に来たことでより意識してやっていきたいと思います」
3月30日のワールドカップ2次予選、モンゴル戦。14-0というハイスコアのうちの2つのゴールは、ご存じの通りこの日、63分に鎌田大地に代わってピッチに入って代表デビューとなった稲垣祥によるものだった。その試合後に語った決意が、この「Jリーグの人気を上げていきたい」だった。
代表活動を終えて名古屋に戻り、再びグランパスの一員としての日常に帰ってきた。Jリーグの、名古屋の人気と価値と、そしてもちろん、稲垣自身のレベルを上げる日々が再び始まっている。
「まだまだ自分自身はアピールし続けなければいけない立場だと思っていますし、横ばいではダメだと感じているので、Jで表現しなければいけないと思っています」
「ボールを奪う部分とかモンゴル戦でも見せた遠いレンジのシュートには自信を持っていますし、カバーエリアの広さとか、そういった強みをさらに大きくしていく作業が必要だと感じています。自分にしかできないことを伸ばしていく作業が大事だと思いました」
J1リーグ再開初戦は4月3日、FC東京とのホームゲームだ。この試合は「Jリーグのスタジアムにおける感染対策の効果確認のための調査および調査実施に伴う入場可能数の上限引き上げ」に伴い、スタジアム収容制限人数を上限10,000人から上限20,000人まで引き上げて開催することが発表された。アウェー専用席も設けられることになり、より多くのグランパスファミリーはもちろん、ジュニアユース時代を過ごしたFC東京のファン・サポーターにもその姿を見せることができる。
「そういう思いを強く持っていますし、今回代表に選んでいただいたことでそういった意識が芽生えたというのも自分自身の中での一つの変化だと思います」
「でもだからといって、自分自身が何か大きく変えるというか、ピッチ上で表現できるものが変わるわけではないので、いままで積み上げたものを大切にしながら自分らしさを出して、強いグランパスを皆さんにお見せできれば必然的に魅力につながっていくと思います。地道にコツコツとやっていきたいです」
強いグランパスこそ魅力。まさに最後の一言にあるように努力を積み重ねて日本代表にまでたどり着いた稲垣の思いは、そこに集約される。