上写真=いよいよ復帰間近の登里享平。ムードメーカーとしてもカムバックは心強い(写真◎スクリーンショット)
「フロンターレの色はつないでいければ」
「すべてにおいてのエンターテイナーという選手が抜けましたからね」
2020年限りで中村憲剛が引退した。ピッチの中ではもちろん、ピッチの外でクラブの魅力を発信し続けた金看板。それは、登里享平がしっかりと預かった。
「受け継ぐ形になりましたけど、大事なことだと改めて感じました。憲剛さんからもらったバトンはこれから若い選手にも受け継いでいって、フロンターレの色はつないでいければと思っています」
とにかく明るい登里だからまさに適任だが、そのためにはまず、ピッチで戦うことが先決だ。昨季12月のJ1最終節で左鎖骨を骨折、リハビリを続けてきた。すでに練習試合で実戦にも戻ってきていることを明かし、サポーターが待ちわびるピッチの上に再登場する準備は着々だ。
登里が戦列を離れている間。左サイドバックのポジションにはFW登録の旗手怜央がコンバートされ、そのままU-24日本代表でもそのポジションでプレーするほどにまでなった。だが「本家」は自分だと証明していく。
「ゴールやアシストの数字は結果をより求めていきたいですね。昨季序盤はバランスを意識してかあまり前に行かなかったけれど、最後は欲を出していきました。その方がゴール前に入っていけるし、相手も崩れるのが分かったので、要所要所でパワーの使いどころやスピードを上げる部分は最初から継続していきたいところです。それをゴールやアシストにつなげるのが重要で、昨年のプレーにプラス、ゴールとアシストの数字をできるだけ積み上げていきたいなと思います」
実際の目標数は「言うとアレなので」と秘密にしたが、2020年はキャリアハイに並ぶ29試合に出場して0得点5アシストだった。復帰してまずは1ゴールを決めて、それから11年と12年に記録したシーズン最多ゴールの2を超えていきたい。