昨季、移籍してきた川崎フロンターレで台頭した右サイドバックがついに日本代表の座を射止めた。山根視来は日本代表入りを目指して公言してきて、ようやくその最初の一歩を踏みしめるのだ。

上写真=山根視来がついに日本代表入り! どんなプレーを見せるか楽しみだ(写真◎Getty Images)

「いま持っているものしか出せないので、全力で出す」

 有言実行、になった。

 3月18日、川崎フロンターレの攻撃的な右サイドバック、山根視来が初めて日本代表に名を連ねた。

「目指していた場所ではあるので、実際に名前が挙がってうれしさと、あとは浮かれることなく身が引き締まる思いでいます」

 年代別代表の経験もない「無印」だったが、昨季川崎Fに加わって大ブレイク。今年はプレシーズンの段階で代表入りを公言してきて、いわば有言実行になった。

「サッカーを始めた頃からテレビで見るのは代表戦だったし、そういう選手が小さい子どもたちのあこがれの的でもあります。プロに入って先輩や後輩がそういうところに入っていくのを見てきて、自分がJ1で試合に出るようになってからは(自分が選ばれず)悔しさがありました」

 とはいえ、まだリストに名前が載ったに過ぎない。

「まず一歩をやっと踏み込めたという気持ちでいますし、でもいま持っているものしか出せないので、それを全力で出すことだけを考えています。大きい目標を持ってもあまりうまくいくタイプではないので、その日その日で出していければと思っています」

 できることの100パーセント以上を毎日出していく。簡単そうで難しいそのことを実現してきたのが山根らしさで、だからこそ選ばれたのだ。

 それは川崎Fの鬼木達監督も認めている。

「彼の向上心がここまでチームにも本人にもプラスになっていると思うので、彼の努力を褒めたいと思います。自信を持ってサッカーをしていて、昨年の後半から今年にかけて変わってきたなと顕著に表れています」

 これから飛び込んでいく日本代表の、森保一監督のサッカーを、山根自身は外からどう見ていたのだろうか。

「ロシア・ワールドカップが終わってから、世代交代でいろいろな若い選手を使って、みんなが楽しそうにやっているなというイメージがあります。そこに自分も入っていければと思います」

 そんな「先輩」たちと一緒にサッカーを楽しむことができれば、今度は山根自身があこがれられる存在になるはずだ。


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