上写真=下平隆宏監督は敗戦にも次につながる手応えを感じている(写真◎Getty Images)
「内容的に勝っていてもおかしくない試合でした」
開幕から3試合すべてで先発出場したのは、小川慶治朗のみ。横浜FCでは下平隆宏監督がさまざまな組み合わせで試合に臨んでいる。コンディションを考慮しつつローテーションして、長いシーズンを見越しているからだ。
北海道コンサドーレ札幌、大分トリニータ、浦和レッズと対戦した最初の3戦はすべて黒星。10位以内を2021年の目標に掲げているチームにとっては、苦しいスタートだ。でも、「大分戦、浦和戦は内容的に勝っていてもおかしくない試合でした」と下平監督はポジティブに分析している。
もちろん、3連敗という結果は変えられないが、積み上げるポイントも整理できている。
「攻撃では特にサイドからが多いですが、サイドに入ったときのアイディアやコンビネーションを増やさないといけないと思っています。サイドのイメージを共有しながらコンビネーションで崩すバリエーションを増やそうとトレーニングしていて、ミーティングで落とし込んでいます」
守備については「連続で失点してしまっているので、選手たちも気をつけています」というのが大きな反省点。札幌戦では5失点のうち4つが、2分と4分、45分と45+4分に奪われ、大分戦では9分と11分に、浦和戦では37分と45分にと、いずれも短い間隔でゴールを許している。次の相手、セレッソ大阪も警戒しなければならない。大久保嘉人が絶好調で攻撃力を高めている。
「セレッソの攻撃はタレント性があります。うちはコンディションのいい選手をローテーションで使うので、止められればなと思っています」
「もう少しクルピ色が出ると思っていましたけれど、ロティーナさん(前監督)の部分を残しつつ、少し攻撃に自由度が増している感じでそこにクルピさんの色が出ていると思います。非常に攻守ともにバランスのいいチームで、そこに大久保、坂元(達裕)、清武(弘嗣)というタレントがいて、やっかいなチームという印象です」
相手がどこであれ、これ以上負けるわけにはいかない。
「セレッソは毎試合2点ずつ取っているので、脅威だなと思います。ただ、守備のところはつけ入るチャンスはあると思います」
C大阪の弱点は見つけている。
「スタートダッシュは失敗というか、勝ち点を取れていないので選手にももクラブにも危機感がありますし、選手、スタッフ、クラブで乗り切っていくために明日のゲームが大事になってきます」
求められるのは、勝利。4試合目にして早くも大きな山場がやって来た。