上写真=開幕戦で柏のネルシーニョ監督とのブラジル人指揮官対決を制したクルピ監督。続いて川崎フロンターレも倒せるか(写真◎J.LEAGUE)
「勝者のメンタリティーを見せること」
「川崎フロンターレが昨年、独走したのは事実ですが、それでも思うのは、日本のサッカー界はほかのチームとの大きな差はない、ということです。だから、独走したかもしれないけれど、今季は何が起こるか分からない、というレベルに日本サッカーがあると思います。どのチームもレベルが高い印象なのです」
リップサービスなわけではない。今年からセレッソ大阪の監督に舞い戻ったレヴィー・クルピは、3月3日に戦う川崎Fと比べても、自分たちが劣っていると思わないからだ。
「どんなゲームができるか楽しみにしています。何が起こるか分からないのがサッカーの楽しみですからね」
そう言ってニヤリと笑ってみせる。その楽しみを味わい尽くした上で、開幕の柏レイソル戦は2-0で快勝した。
「サッカーも人生と同じで、物事は常に変わりながらどんなときでも良くしていける部分があります。開幕戦においても修正しなければいけない点も良くなる点もあると思います」
勝ってもなお、変わるべき場所があるということだ。
「良かった点は、選手たちがプロフェッショナルとしてのスピリットを存分に見せてくれたことでした。勝利へ最後まで戦い抜く姿勢を見せてくれたと思います」
開幕戦という特別な90分だから、心の強さを強調した。同じように、それが次の川崎F戦のテーマになりそうだ。
「勝者のメンタリティーを見せること、一体となって戦い切ることが大事です。難しい試合になるのは間違いないですからね。勝者のメンタリティーを持って戦えば、開幕戦のようないいゲームになるでしょう」
ところで、川崎Fといえば、大久保嘉人である。かつてのフロンターレのエースが、15年ぶりにC大阪に戻っていきなり開幕戦で凱旋弾を決めてみせたあたりは、さすが千両役者。ただ、クルピ監督はこの試合でケガをしたことを認めている。中3日のゲームということもあって、等々力に戻ってくることはできるのか。
「起用について明確な回答は控えたいと思います。彼の年齢を考えると、開幕してからの数試合はより慎重にコンディションを見ないといけないと思っていますから」
さて、ヨシトは懐かしのフロンターレサポーターの前に姿を現すか。