2021年のシーズンのJリーグがいよいよ今夜、幕を開ける。オープニングカードは川崎フロンターレ対横浜F・マリノス。新旧王者対決を前に両指揮官、鬼木達監督とアンジェ・ポステゴグルー監督は変わらぬスタンスを口にした。

上写真=川崎Fの鬼木達監督と横浜FMのアンジェ・ポステコグルー監督(写真◎スクリーンショット)

■2021年2月26日(金)18:00KO J1第1節(@等々力陸上競技場)
川崎フロンターレ対横浜F・マリノス

鬼木監督「開幕戦は1試合しかない」、ポステコグルー監督「チャレンジングなシーズン」

 今季も「金J」からシーズンがスタートする。選ばれたカードは2020年王者の川崎フロンターレ対2019年王者の横浜F・マリノス。開幕戦を前に行なわれたオンライン会見で、両指揮官はただの「38分の1」の試合ではないことを認めた。

「2021年の開幕戦は1試合しかない。それを戦えることを光栄に思いますし、とにかく自分たちは自分たちのスタイルで戦い抜きたい、そこに尽きます。見ている人に喜んでもらえるようなゲームをしたいと思っています」と鬼木監督は、自チームの戦いぶりに言及。対するポステコグルー監督は「本当に開幕戦を楽しみにしています。開幕戦ではやはりいいスタートを切りたい。しっかり自分たちのサッカーを整えてやろうと思ってます」とコメント。互いに、相手をリスペクトしつつも、これまで積み上げてきたものをしっかり出し切ることがまずと重要とのスタンスを示した。

 新旧王者対決は、川崎Fのホームで行なわれるが、鬼木監督は受けて立つのではなく、開幕戦から前のめりでアグレッシブに戦うチームスタイルを全うするつもりだ。今季は立ち上げから日本サッカーのけん引車としての自覚を選手たちに求め、J1リーグのみならず、ACLも、すべてのタイトルを取りに行く。その決意が大言壮語に思えないのは、昨季、記録づくめの優勝を果たしたからだ。しかも、今季も始動からチームのブラッシュアップを図り、同時に採用2年目の4-3-3に磨きをかけた。中村憲剛の引退や守田英正の移籍の影響は小さくないが、その穴を埋めるだけに留まらず、さらなる戦力アップを求めてきた。「フロンターレ、強し」の印象は、先のゼロックス杯でも確認されたところだろう。

 一方の横浜F・マリノスも継続の中で、進化の道を進む。外国籍選手の入れ替わりはあったものの、岩田智輝の獲得などピンポイントで意図を持った補強を実施。陣容に大きな変化はなが、ベースを変えない中でもキャンプでは3-4-3にチャンレンジするなど、戦い方の幅を求めている。積み上げたものを生かしつつ、さらに高い場所に至るためだ。「チャンレンジグなシーズンになる」と話すポステコグルー監督の頭の中には、覇権奪回へのプランがしっかり練り上げられているようだ。打倒フロンターレは今季のJ1の大きなテーマとも思えるが、その見立てについては川崎Fだけをターゲットにするわけではなく、あくまで「自分たちのサッカー」の実現に注力するとした。

 キックオフは本日18時。場所は等々力陸上競技場。なぜ、このカードが2021年のオープニングマッチなのか。きっと、見る者はその意味を知ることになるーー。


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