2021年のJリーグがいよいよ今週、開幕する。サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」では、各クラブの注目選手にインタビューを実施。「金J特集」として、川崎フロンターレでブレイク真っただ中の三笘薫に話を聞いた。J1連覇、複数タイトル獲得、1試合3得点、ACL優勝などを目指す絶対王者をドリブラーがさらに加速させる。

上写真=今年も三笘薫の風のようなドリブルは健在! J1連覇、複数タイトル、ACL優勝、1試合3得点などの目標に挑んでいく(写真◎小山真司)

中村憲剛の後継者としての

−−三笘薫選手の子供の頃、ヒーローだったのは誰ですか。

三笘 最初はやはり(中村)憲剛さんですよね。小さい頃からずっとフロンターレを見てきましたから。子供心にもプレーのうまさが分かるような選手で、試合後に選手カードをもらいたくて出口で待ってたりしましたね(笑)。

−−その中村さんは昨季限りで引退しました。次のヒーローは三笘選手ですね。

三笘 まだそんなふうに思われているとは感じきれていないですね、正直(笑)。でも、攻撃の選手としては去年の自分のドリブルに魅力を感じてもらえればうれしいです。

−−そのドリブル、ますますレベルアップしていますね。ガンバ大阪と対戦したFUJIXEROX SUPER CUP 2021での優勝、おめでとうございます。いきなり2得点で、特に田中碧選手のパスから決めた先制点は強烈に突き刺しました。

三笘 ありがとうございます。レアンドロ・ダミアン選手が横にいたのでパスを選択肢として考えて少し待ったのですが、シュートの方が確率が高いと思って打ちました。そこで一つ遅らせた形になって、キーパーの東口(順昭)選手のタイミングをずらした感じになりました。

−−そこまでのプレシーズンのトレーニングではどんなことを意識してきましたか。

三笘 プレーのバリエーションを増やす意味ではオフ・ザ・ボールのところの意識はすごく高めていました。もちろん、ドリブルが減ってしまっては意味がないのでそこもやりながらですけど、去年より右からのクロスボールに対して入っていく動きは練習しました。

 フロンターレの場合はサイドで数的優位を作って崩してからクロス、という攻撃が多いので、意外と分かりやすいところはあります。ただ、ニアゾーンに入っていけないときがあったので、最初にポジションを取る位置とタイミングの修正は考えながらやってきました。昨シーズンは、シュートやクロスが流れてくるファーポケットのところで押し込めない形も多かったと思っていますし。

−−レベルアップした左サイドの連係もガンバ戦で披露しました。

三笘 サイドバックに入った(旗手)怜央は縦パスがうまいので、ダイレクトや2タッチで入った瞬間にインサイドハーフとの三角形を作りながら、ときにはトップの選手と三角形を作って中に入っていくことで前向きでスピードに乗った状態で受けることができてきています。1点目もそうですけど、センターバックを引き出してスペースを突くことはキャンプでやってきて、連係は取れてきていると思います。

−−試合後には、新しくアンカーに入ったジョアン・シミッチ選手が左利きであることのメリットについて話していました。

三笘 左足にボールを置いて体の向きを左に作ることで相手もサイドに寄ってくるんですけど、そこで縦に速いボールを中にくれるんです。そのボールは右利きの選手とは回転も進行方向も違うので、受けやすさは全然違います。

 ほかの新加入選手もクオリティーが高いので負けていられないです。例えばガンバ戦の3点目も(遠野)大弥が真ん中で受けてターンする力を見せましたし、シュート力もあります。同じく(橘田)健人もテクニックやセカンドボールを拾う能力を見せました。他の選手も含めてうまく融合していければ去年以上の力を出せると感じています。


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