ヴィッセル神戸は2月4日、一路沖縄入りしてキャンプインした。さっそくフィジカルトレーニングをこなす初日だったが、オンライン会見に臨んだ三浦淳寛監督は今季の目標を「1試合複数得点、1失点以下」と明言。高みを目指して鍛えていく。

上写真=高い目標を掲げて沖縄キャンプに入った三浦淳寛監督。10日でじっくりチームをつくっていく(写真◎VISSEL KOBE)

イニエスタは神戸に残って懸命のリハビリ

 早朝に神戸を発って沖縄へ。2月4日、ヴィッセル神戸がキャンプインした。さっそく午後にはフィジカルトレーニングで汗を流し、5日からは2部練習でたっぷりと汗を流す予定だ。

 昨季は最後にAFCチャンピオンズリーグでベスト4に進出したものの、J1リーグでは勝ち点36の14位と沈んだ。9勝9分け16敗と大きく負けが込み、三浦淳寛監督は50得点59失点の改善を新体制会見で宣言した

 沖縄キャンプ初日に、より具体的に言及した。

「できれば1試合複数得点、失点は1試合平均1点以下が、いまの目標になります」

 単純計算だが、今季は38試合だから76得点以上、37失点以下になる。34試合だった2020年のJ1で言えば、1試合平均2得点以上は88得点の川崎フロンターレ、69得点の横浜F・マリノス、同1失点以下は28失点の名古屋グランパス、31失点の川崎Fと、いずれも2チームのみ。両方クリアしたのは、圧倒的な力を見せて優勝した川崎Fのみという高いハードルだ。

 その目標を真剣に目指して選手たちの競争力が高まっていることを、三浦監督は頼もしく感じている。

「レギュラーはまだ決まっていません。いますごく良い状況にあると思うのは、競争がチームに生まれていることです。プレシーズンは選手は当然アピールをする時期だと思います。その意味でも、どの選手が出ても戦えるというチームづくりをしていきたいと思います」

「選手たちは今日も全体トレーニングのあとに、それぞれ積極的にトレーニングに取り組んでいますし、うちのクラブは中心になっている経験のある選手がやりますから、それに引っ張られる形で若い選手も積極的にトレーニングしていると思います」

 沖縄キャンプは2月13日までの10日間。チームづくりの主なプランは、フィジカルトレーニングとコンセプトの落とし込みとゲーム。

「ゲーム形式はトレーニングの中でやっていますし、紅白戦はいぶきの森で一つやりましたがもう1試合、それからトレーニングマッチを2試合できればなと思っています」

 日を追うごとにピッチでの競争力が上がっていくはずだ。

 気になるのは、ACLで負傷したアンドレス・イニエスタの状態。沖縄キャンプには帯同せず、神戸でリハビリに励んでいるという。

「まだいつから復帰という細かいところは話してはいませんが、彼が伝えてきたことは、必ずいままで以上に強くなって戻るんだということでした。意欲的にリハビリに取り組んでいますし、キャプテンでありチームのためにという思いの強い選手ですから、彼の中では1日でも早く復帰できるように準備してくれています。僕自身は当然ながらキャプテンの復帰を望んでいますけれども、無理して逆に復帰が遅れることにならないように、しっかり彼とはいい言葉でコミュニケーションを取っていきたいと思います」

 イニエスタも自分とケガとの競争に励んでいる。


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