上写真=横浜桐蔭大から川崎Fに加入した橘田健人(写真◎KAWASAKI FRONTALE)
ミスを怖れずにできている
今月11日まで中止となった「全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)」の代替大会「#atarimaeni CUP」を戦っていた。橘田は桐蔭横浜大の選手として順天堂大との3回戦に先発。死力を尽くしたが、0-1で敗れ、自分を大きく成長させてくれた大学サッカーの幕を閉じた。
1週間余りのオフを経て、川崎フロンターレの新体制発表、そしてチームの始動と、慌ただしくプロキャリアをスタートさせている。ただ、「少し疲労はありますけど、状態的には良い状態かなと思います」と、現状のコンディション面に不安はないと話した。
鹿児島県出身の橘田は神村学園高から桐蔭横浜大に進学し、ボランチとして注目度を高めた。2019年は全日本大学サッカー選手権の準優勝に貢献。その活躍が認められ、昨年1月に川崎Fの宮崎合宿に参加すると、中盤やサイドバックでプレーして高い評価を得た。そして6月に内定を勝ち取った。
そこからは大学でプレーする中でも、体感したプロの世界を基準において研さんを積んできた。もちろん、まだまだ足りないものが多いと自覚しているが、「色々準備できたというのもあって、精神的な部分でも成長したのかなと思っています。前に参加した時よりもミスを怖れずにプレーできている部分が増えてきているので。前に1カ月間、来たことがいい経験になっていると思います」と、始動後に自身の変化を感じてもいる。
「よりレベルの高いチームで、大学サッカーとは全然違うレベルの中に入って、厳しい勝負が始まる。以前よりも1日1日の練習に対する意識は上がったと感じています」
心構えも、同様だ。明日は自らの力で切り開いていかねばならない。約束されるものは何もないのがプロの世界。
「フロンターレというチームはみんな足もとの技術だったり、プレースピードだったり、すべてのレベルが高い。攻撃的な選手が多いイメージもあるので、その中でも自分は運動量を生かした守備というところでも違いを見せていければ」
日本一のチームの中で、周囲のレベルについていくだけではなく、個性や特長を出すと誓う。鬼木達監督ともこんな会話をかわしたと明かした。
「個人的に話す機会をもらって、判断のスピードだったり、プレーのスピードのことを言われました。そしてチームのプレースタイルはあるんですけど、その中でも自分の持ち味、ドリブルとかを出していければと思います。鬼木監督からもそういう特長を出していけと直接言われました。どんどん出せればと思っています」
大島僚太や脇坂泰斗ら自身のポジションと重なる選手たちを練習から意識して観察し、トレーニングに励んでいるという。目標は、1日でも早く試合に出ること。そして先発を勝ち取ること。今季も大卒ルーキーが、等々力を沸かすことになるか。背番号22に、注目だ。