5年ぶりにJ1で戦うアビスパ福岡は13日に始動日を迎えた。昨シーズン、キャプテンとしてチームのけん引車となった前寛之が取材に応じ、4チームが降格する過酷な2021年シーズンに臨む意気込みを語った。

上写真=2021シーズンもチームを引っ張ると話した前寛之(写真◎J.LEAGUE)

J1に居続けるために、勝負の年になる

 2021シーズンがスタートした。13日の始動日を迎え、前寛之は気持ちも新たに言葉を紡いだ。

「シーズンが終わってから、体と心を休める時間はありましたけど、どうしてもサッカーをしたいという気持ちはありました。チームに残った選手と、新しく入った選手がきょう集まって、今年を戦っていくというところで楽しみが増えました」

 昨季、厳しい日程を戦い抜いてJ1昇格の切符をつかんだチームにおいて、前の働きには特筆すべきものがあった。チームがシーズン後半に調子を上げたのは、攻守両面で存在感を示したキャプテンの存在があればこそ。取材時点ではキャプテンを務めるか否かについて「まだどうなるか分からない」としながらも、前は「去年に引き続き、チームを引っ張っていきたい」と、覚悟を口にした。

 新シーズンのJ1は20チームで争われ、4チームがJ2に降格する厳しいレギュレーションだ。5年ぶりにJ1昇格を果たした『昇格組』の福岡にとっては当然ながら、難しい戦いが待っている。

「(コロナ禍にあり)まだまだ大変なシーズンが続きます。その中で4チームが降格するということもあるので、厳しい戦いになるとは思いますし、アビスパ福岡がJ1に居続けるためにも勝負の年だと思うので、降格しないというところと中位以上を目指して戦っていきたい」

 目指すのは残留ではなく、定着だ。

「(チームとして)個人の質のところは、攻撃も守備も上げる必要はあると思いますが、シゲさん(長谷部茂利監督)のベースは大きく変わらないと思うので、そのベースの質をどう上げられるか。そしてそのベースを上げるという意味で、新加入で入ってきた選手がいると思うので、その選手たちの動きを今日から、そしてキャンプでしっかり把握して開幕戦につなげて、変化になっていければいいのかなと思います」

 J1での戦いに向けて、どんな変化が必要か、と問われて前はきっぱり答えた。札幌時代の2017年、前はJ1の舞台でプレーしたが、リーグ戦はわずか4試合に出場したのみだった。当時を「ほとんど活躍できなかった」と振り返る。それゆえに「リベンジというところもありますし、J1でどれだけ結果を出せるかというところは課題として挑んでいきたい」と強い決意を口にした。

「J1での久々の戦いが待っています。去年も素晴らしいサポートしてもらいましたが、去年以上に、みなさんの力を借りることになると思うので、僕らもピッチの上で頑張りますので、応援よろしくお願いします」

 戦いは2月28日、ホームの名古屋グランパス戦からスタートする。前は、ファン・サポーターとともに、戦い抜くことを誓った。


This article is a sponsored article by
''.