12月19日、明治安田生命J1リーグは第34節(最終節)が開催され、セレッソ大阪は鹿島アントラーズと敵地カシマスタジアムで対戦。一進一退の攻防が続く中、後半に松田陸のゴールで先制。その後同点とされたものの、ロティーナ監督の最終戦を引き分けで終えた。

最終戦を終え、サポーターに感謝の思いを伝えるロティーナ監督(写真◎J.LEAGUE)

■2020年12月19日 J1リーグ第34節(@カシマ:観衆11,251人)
鹿島 1-1 C大阪
得点:(鹿)エヴェラウド
   (C)松田陸

「彼らはチャンピオンズリーグに出るにふさわしい」

 2年間にわたるC大阪での職務が終わった。ロティーナ監督は2018年にJ2の東京VをJ1参入プレーオフ決勝まで導き、翌19年に大阪へとやってきた。就任1年目でJ1最少失点を誇るチームを作り上げ、今シーズンは昨年の5位を上回る4位でフィニッシュ。着実にチームを強化していたが、今シーズン限りで退任することとなった。

 2020シーズンの最終節、鹿島戦がC大阪で指揮を執る最後の試合だ。結果は1-1の引き分け。先制しながら勝利を得ることができなかったものの、スペイン人監督は「我々にとって重要な勝ち点1を取ることができた」と、満足げな表情を浮かべた。

 C大阪は5位の鹿島と引き分けたことで、4位でシーズンを終えた。J1上位2チームが参加する天皇杯でいずれかが優勝すれば、J1で4位のC大阪にも来シーズンのAFCチャンピオンズリーグ出場権が回ってくる。もしも鹿島に敗れていたら順位が入れ替わっていたが、ロティーナ監督が植えつけた堅守で鹿島の猛攻をしのぎ切り、4位の座を死守した。

「クラブにとって、4位で終わることはすごく重要でした。というのは、天皇杯の結果によってですが、セレッソが来年チャンピオンズ(AFCチャンピオンズリーグ)に出られる可能性が残るからです」

 そして、次のような言葉でC大阪での最後の試合後会見を締めくくった。

「彼らは今シーズン、最大限の努力をしてきました。来年、(AFC)チャンピオンズリーグに出るにふさわしい選手、スタッフだと思います。我々はもうやるべきことはやったので、あとはカップ戦(天皇杯)の結果が良い方に傾くように、幸運を願っています」

 ロティーナ監督が最後に残した「勝ち点1」の置き土産。それが来シーズンのAFCチャンピオンズリーグ出場権をもたらすものになることを、スペイン人の名伯楽は願っている。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE


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