貪欲にゴールに向かうことを意識
――試合後は浮嶋敏監督やチームメイトに、どんな言葉をかけられましたか。
齊藤 (岡本)拓也くんの先制点(78分)がいい形だったので、みんなで喜んでいたのは、そちらの方でした。でも「いいシュートだったな」と驚かれましたよ。ヤーマン(山田直輝)は試合中からずっと「お前、すごいな!」と言っていましたから(笑)。
――家族や知り合いの方からは連絡は?
齊藤 家族や、いろいろな人から連絡が来ました。ただ、2試合連続ゴールだったんですけど、その前の横浜F・マリノス戦で決めたのが今季初ゴールで、そのときの方が「やっと決めたな」といった連絡が多かったですね。神戸戦の後は「ナイスシュート」くらいで、そうでもなかったです(笑)。
――2018年と19年はJ1リーグ戦で1得点。年間2得点はプロ入り後初めてです。
齊藤 ポジションが一つ前に(ボランチから2列目に)なっているので、2得点では物足りないです。一歩ずつ成長しているのは悪くないですし、アシストも、これまでリーグ戦ではゼロでしたが、今季は2つくらいかな。それでも前のポジションでプレーしている以上、もっと結果を求めていきます。決定機は多いので、決めるかどうかは自分次第ですし、決定機になる位置にいる感覚は大事だと思っています。
――今季の湘南は開幕から連敗するなど、苦しい時期が長かったですが、今回のゴールを決めた時期は神戸戦で3連勝を飾るなど、結果が出るようになりました。どんな点が変わったと感じていますか。
齊藤 敏さん(浮嶋監督)や、他の選手も言っていますが、守備の統一感が出てきたと思います。相手にボールを持たれる時間が長いぶん、良い守備から良い攻撃ができなければいけないと考えていました。チーム全体で守備の意思統一ができているからこそ、失点が減り、負ける試合が少なくなってきたんじゃないかと感じています。
――その中で、齊藤選手はどんなプレーを意識していますか。
齊藤 ボールを奪いに行ったときに奪い切ることはもちろんですが、ボールを持ったときにゴールに向かう姿勢を出そうと思っています。ドリブルでもパスでも、そうです。ただ、はたくだけではなく、貪欲にゴールに向かうことを意識しています。今季の残り試合でも結果を求めて、ゴールを決めたいですし、アシストもしたいです。
――最後にファン・サポーターの皆さんへのメッセージをお願いします。
齊藤 残りの試合も一生懸命戦います。チームとして来季につながるような試合をして、連勝で締めくくりたいです!
※本文中の数字はすべて12月6日の第31節終了時点。取材は12月10日に実施
構成◎石倉利英