11月29日、明治安田生命J1リーグは第30節が開催され、鹿島アントラーズは浦和レッズとカシマスタジアムで対戦。サポーターに歓喜を届けたのは上田綺世だった。前半にエヴェラウドのクロスからヘディングシュートを決めると、後半にはミドルシュートで2点目を奪い、勝利の立役者となった。

2ゴールを奪って勝利に貢献した上田綺世(写真◎Getty Images)

■2020年11月29日 J1リーグ第30節(@カシマ:観衆11,645人)
鹿島 4-0 浦和
得点:(鹿)上田綺世2、エヴェラウド、レオ・シルバ

「まずは自分の武器をぶつけてみようと」

 鹿島の背番号36が、その得点能力を示した。まずは前半11分。「エヴェがカットインするのは分かっていたし、そのタイミングでうまく中で駆け引きできた」。左サイドのエヴェラウドからのクロスに、ゴール前の上田綺世が頭から飛び込んだ。「まずは自分の武器をぶつけてみようという考えがあったので、頭1つ分ですけれど、先に(ボールに)触れた」と、浦和のDF槙野智章に競り勝ち、先制のヘディングシュートを決めた。

 後半には、また違った形でゴールネットを揺らす。「(浦和の)ディフェンスラインが下がっている感覚もあった」と相手の守りを分析し、「ミドルシュートも狙えることはハーフタイムに考えていた」(上田)。後半早々の5分に敵陣ペナルティーエリアの手前でファン・アラーノからパスを受けると、迷うことなく右足を一閃。強烈なミドルシュートは浦和のGK西川周作の手を弾き、ゴールに吸い込まれた。

「ファーストタッチがちょっと詰まってイメージ通りではなかったけれど、相手との間も遠かったので、逆にうまくシュートまで行けました」と、2点目のシーンを振り返る。

 ヘディングとミドルシュートで2得点。上田の活躍で勢いに乗った鹿島は、その後もエヴェラウドとレオ・シルバが加点し、浦和を相手に4-0で圧勝。ホームのカシマスタジアムに詰めかけた鹿島のサポーターは歓喜に沸いた。

「ホームでなかなか勝てていなかったので、まずは勝てたということ。しかも、浦和との試合で勝てたところを(サポーターに)見せられたのが個人的にはうれしいです。(自身が)2点取れたことで喜んでくれる方々もいると思うので、この活躍を継続できるように、残り(試合数は)少ないですけれど、パフォーマンスをさらに上げていきたい」

 鹿島に残された今季のリーグ戦はあと2試合。上田はひたすらに勝利を目指し、最後までカシマスタジアムでゴールへと向かっていく。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎Getty Images


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