今季25ゴール目を挙げたオルンガ(写真◎J.LEAGUE)
■2020年11月25日 J1リーグ第29節(@カシマ:観衆4,327人)
鹿島 1-4 柏
得点:(鹿)オウンゴール
(柏)北爪健吾、オルンガ、クリスティアーノ、神谷優太
大久保嘉人以来のシーズン25点目
この男、やはり規格外だ。1-1で迎えた後半30分、GKキム・スンギュから前線へロングパスが送られ、江坂任のヘディングでつないだボールにオルンガが反応。追走してきた鹿島の三竿健斗を振り切り、待ち構えていた犬飼智也をかわして、左足を振り抜いた。低くて速い弾道がゴールネットに突き刺さり、この試合の決勝点が生まれた。
「今日の試合はかなり難しい展開になりました。鹿島もすごく強いチーム。極力、自分たちの強さを出して、カウンターで相手を攻めて、同点となっても我々は冷静にプレーすることができ、追加点で勝利をつかむことができました」
柏に10月28日のFC東京戦以来となる、およそ1カ月ぶりの勝利をもたらしたヒーローは、そのように鹿島との一戦を振り返る。チームの戦略でもあったカウンターがハマり、鹿島からアウェーで勝ち点3を手に入れた。
オルンガ自身は26試合に出場して25点目。驚異の得点力を見せつけている。得点ランキングでは2位のエヴェラウド(鹿島)に9点差をつけ、首位を独走中。1シーズンで25点を奪ったのは、2013年の大久保嘉人(当時は川崎F)以来のこと。J1での2シーズン目で、得点王へとまっしぐらだ。
謙虚なケニア人ストライカーは、「自分としては最善を尽くしている。チームメイトも献身的に動いてくれて、我々に得点機を作ってくれる」と、ゴール量産は仲間のおかげであることを強調する。シーズンの残り試合数は「6」。いったい、いくつまで得点数を伸ばすのだろうか。
「これからも一戦一戦、かなり難しい試合が控えているかと思いますけれど、残り6試合をラストスパートとして頑張っていきたいです」
点取り屋オルンガはこれからも自身のゴールで、チームを上昇させていく。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE