FC東京の長谷川健太監督はこれまでも目の前の一戦一戦に集中し、力を尽くしてきた。来週、ACLのためにカタールに旅立つが、今夜はJ1で上位を争う名古屋グランパス戦、そして来週水曜日(18日)にはベガルタ仙台戦と負けられない戦いが続く。指揮官が心構えを語った。

上写真=長谷川監督はACL前の2試合にしっかり勝ちたいと話した(写真◎FC東京)

2試合で6ポイントがほしい

 来週、カタールで集中開催されるACLに向かう。その前にリーグ戦2試合が控える。今夜の相手はリーグで上位を争うライバル、名古屋。極めて難しい状況の中で、難しい相手と戦うことになる。

「全力を出して勝ち点3を狙いにいくしかない。残りの試合数とか考えると、もう何が何でもポイント3を取らなければいけない試合だと思います」

 現在3位のFC東京は、2位のガンバ大阪や4位の名古屋よりもACLに出場する関係で消化試合数が2試合多い。状況は簡単ではないが勝利を収めないことには、2位以内に与えられる天皇杯出場権も、来季にACL出場権もつかむことはできない。だから、全力で戦うと指揮官は言った。

 名古屋戦でポイントになるのは、「攻守の切り替えと、セットプレーのところだと思います」と話す。リーグ戦2試合(来週水曜日に仙台戦)を戦ってすぐにカタールに向かい、ACLでもタイトなスケジュールで戦うことについても、「19連戦を、8月の中旬からやっていますので、連戦だからどうのこうのというのはないですね。今まで通り、一戦一戦、全力を尽くしてやっていきたいと思っています」と冷静だ。

「(ACLのことが)まったく考えないと言ったらウソになります。ただリーグ戦も、帰ってきてからリーグ戦がどうなるのか、決まってないところもあるので、この2試合でポイント6を取ってACLに向かって行きたいと思っています。2試合とも非常に難しい試合になるんじゃないかと、覚悟はしています」

 ACLの決勝は12月19日。J1最終節と重なっており、勝ち進めば、長谷川監督は直接、指揮を執ることができない。そうなれば、12月12日の広島戦、最終節の神戸戦は国内に残るスタッフと選手たちに任せることになる。長谷川監督が指揮を執るJ1の試合は、今夜の名古屋戦と18日の仙台戦のみだ。ここで勝ち点6を取り、12月のJ1を戦う仲間にバトンをつなげたいとの思いもある。

 チームを分けることに関しては「ACLファーストで戦っていきたいと思っています。たぶん、(ACLに出場する)ほかのチームはほぼすべてのメンバーを連れていきますが、うちの場合は(12月にJ1が)2試合残っていますので、連れていくメンバーはどうしても制限しないといけない。そういう中でベストなメンバーをセレクトしていきたいと思っています」と説明した。

 G大阪時代に三冠を達成し、国内のタイトルは手にしている。指揮官にとってもACLはほしいタイトルだろう。それはFC東京にとっても、もちろん同じだ。短期決戦はスタートと流れが何より重要と言われる。J1の2試合で連勝し、その良い雰囲気をACLにつなげて、そしてACLの成果をその先につなげていくーー。

 長谷川トーキョーには今、複数タイトルの可能性がある。まずは今夜の名古屋戦に快勝し、良い流れをつくりたいところだ。


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