上写真=アンカーとして安定感のあるプレーを見せている守田。札幌戦に敗れた責任を自覚し、さらなる成長を誓う(写真◎Getty Images)
札幌戦で負けたのは自分のせい
2位のガンバ大阪と勝ち点16ポイント差をつけ、優勝は秒読み段階に至っているが、守田の姿勢はまったく変わっていない。
「一戦一戦、目の前の試合に勝つことだけを考えて僕はやってきましたし、それが連勝とか、そういうものにつながっているだけだと思います。あまり優勝を意識しすぎないというか、終わってみて、結果というのはついてくるものなので。まずは一戦一戦だと思います」
11日に開催されるガンバ大阪対ヴィッセル神戸、そして14日に行なわれるガンバ大阪対ベガルタ仙台と、清水エスパルス対セレッソ大阪の結果いかんで、早ければ14日に川崎Fの優勝が決まる。もちろんその14日に、鹿島アントラーズに勝てば、という条件がつく。
「ミスで敗れて、そういううまくいかなかった試合の次がすごく大事だと思います。相手は鹿島。僕たちが負けたことによってちょっとしたスキみたいなものが生まれてしまうと、そういう部分を突いてくると思う。前回の敗戦をいかに生かして立て直すか。切り替えて次の試合を勝ちにいきたいと思います」
前節は札幌相手にホームで持ち味を出せず、敗れた(11月3日、0-2)。フロンターレらしさを封じられ、リーグで2敗目を喫した原因について、守田は自らの責任を痛感していた。「安定したプレーでチームを支えてきていたつもりですけど、この間の試合は全体的に悪かった中で、とくに自分のところで(ボールの)ロストが多かった。失点も自分のミスからですし、そこは確実に直さないといけない。自分のせいだと思います、負けたのは」。
ただ、同時に前を向いていた。「悲観的にはなっていないです。また一歩成長する過程の一つだとも思います」。敗戦も成長の糧にできれば、大きな意味を持つ。それに、下を向いていられない理由もある。自身も影響を受けたと話す中村憲剛とともに戦える時間は、残り2カ月しかない。
「チームの中心として、何なら最近のパフォーマンスは全盛期と言えるくらいすごいと思いますし、何も衰えているものがない。そういう中で引退を発表されたので、僕もいちファンとしてすごく驚きました」
「敵をよく見るということ。自分のやりたいプレーよりも、相手を見て選択する、実行するというところは、憲剛さんを中心に、フロンターレに来てから学んだことです。もちろん、ゲームメイクという部分はまだまだできていないと思いますが、2カ月あるので、少しでも吸収できればと思います」
中村と共に過ごすことのできる時間を、一瞬たりとも無駄にはできないし、したくない。
「この間は負けてしまいましたけど、あと10試合近く残っている中で、たとえば優勝が決まったとして、『最後は失速したね』となると、憲剛さんもやりきれない気持ちになると思います。僕たちも優勝する仕方というか、そこにこだわってやりたいと思っています。次の試合から立て直しを図って、圧倒して優勝したいと思います」
濃密な2カ月を過ごすべく、守田は全力を注ぐと誓う。中村とともに最高のフィナーレを迎えるために。