上写真=10月20日、オンライン取材に応じる上田綺世(写真◎KASHIMA ANTLERS)
「サッカーのルール上、点を取れないと勝てないのは分かっている」
前節の札幌戦は完封負けを喫し、連勝が止まった。後半15分から途中出場した上田綺世も不発に終わり、チームを勝利に導くことはできなかった。
今季の鹿島のリーグ戦成績を見ると分かりやすい。再開後初戦の第2節川崎F戦以外は、敗れた試合はすべて無得点。第2節川崎F戦の得点がオウンゴールだったことを踏まえると、鹿島が勝利をつかむためには、チームの誰かがゴールを決める必要性があることは明らかだ。
「サッカーのルール上、点を取れないと勝てないのは分かっています。それを背負っているのはフォワードなので、やはり点を取れない責任はフォワードにあると思います。今シーズン、僕は点を取れていないので、もっとゴールにどん欲になりつつ、チームを助けるゴールを決めたい」
上田はFWとしての責任感を持つ。誰よりも相手のゴールに近いところでプレーするからこそ、チームが勝つために、ゴールを奪う役割を果たさなければならない。現時点ではリーグ戦16試合に出場して3得点。「得点という形でなかなかチームに貢献できていない。そこは自分の仕事でもあるし、もっとこだわっていきたい」と、常にゴールに向かう。
チームは中2日での連戦の真っただ中。10月18日に札幌戦を戦ったかと思えば、21日にすぐさま神戸戦を迎える。その後も24日にホーム・カシマスタジアムで広島と相対する。長距離移動を強いられることもあり、厳しい戦いが続く。
ただ、点取り屋にとっては一つのゴールをきっかけに、連戦で勢いに乗る可能性もあるだろう。
「そういうときもあると思うし、逆に今までみたいに取れないことも、もちろんあります。きっかけはどこにあるか分からないけれど、とにかくゴールにどん欲に、シュートを数多く打って、ゴールに迫るようなプレーをどんどんしていけば、きっかけをつかめるのではないかと思います」
上田は神戸とのアウェーゲームで、そのきっかけをつかみ、「連敗しないように、次はしっかり勝ちたい」と、勝利を目指す。
「(神戸戦で)どのくらいチャンスをもらえるか、出場時間は分からないけれど、その時間で得点という形で貢献できれば一番良いです。仮にそうじゃなくても、チームが勝つために必要なことをしたい」
現在、6位につける鹿島をさらに上昇させていくために、36番を背負うストライカーはチームを勝利に導くためのゴールをひたすらに求める。