上写真=FC東京戦でJ1初ゴールを奪ったFW草野(写真◎J.LEAGUE)
■2020年10月18日 J1リーグ第23節(@ニッパツ:観衆5,163人)
横浜FC 1-0 FC東京
得点:(横)草野侑己
1年前を思い出させる劇的弾
ベンチから戦況を見つめるなか、74分に声がかかった。任されたポジションは左サイドハーフだったが「点を取ることしか考えていなかった」と草野。主役になるつもりでピッチに入った。
そして試合終了間際の88分、敵陣で粘った瀬沼優司からボールを受けると、元日本代表DFの森重真人を股抜きでかわし、右足でゴール左スミに流し込んだ。「セヌくん(瀬沼)が頑張ってくれたので、セヌくんに感謝したい。最後は冷静にキーパーを見て、逆に流し込めたので良かった」。このゴールが決勝点となり、横浜FCが4試合ぶりの勝利をつかんだ。
公式戦のピッチに立ったのは8月12日のルヴァン杯・北海道コンサドーレ札幌以来。首を痛めて戦線離脱し、復帰後もベンチにすら入れない日々が続いたが、レギュラーの松尾佑介が負傷したことでチャンスが回ってきた。
下平監督は「トレーニングで調子が良かったのでベンチに入れた」と語り、「チャンスをしっかりつかんで、チームを救う1点だった。彼の活躍には感謝したいし、おめでとうと言いたい」とJ1初ゴールを称えた。
劇的ゴールで思い出されるのは昨年10月6日の柏レイソル戦。J1昇格を争うライバルとの大一番で、草野は後半アディショナルタイムに決勝点をマーク。このときも途中出場で、また復帰初戦でもあった。
「去年もこの時期くらいだったと思うんですけど、今年もこの時期で。ケガ明けから復帰戦となるとゴールを決められているので…気持ちですね、完全に」
昨年は柏戦の次の試合でも2ゴールを記録している。横浜FCの次節は24日にアウェーで行なわれる札幌戦。勢いに乗るアタッカーに要注目だ。
写真◎J.LEAGUE