上写真=今季2度の川崎F戦はいずれも先発フル出場を果たしているダンクレー(写真◎Getty Images)
綻びを出さず相手に出させるように
ダンクレーは昨季、リーグ戦の開幕直後に神戸に加入した。それでもすぐさま先発でJリーグデビューを飾り、昨季はリーグ戦29試合に出場した。
今季はリーグ戦再開後にしばらくメンバー外になったが、8月に入ると戦列に復帰。今季ここまで9試合に出場している。ポルトガルやフランスでもプレーしてきた経験を持つが、「日本に来てからも成長したいと思ってやっている」と向上心を高め続けてきた。「チームの助けになれていると思う」と、自身のプレに手応えを感じているという。
自らの持ち味を出すということに関しても、このところ変化を感じているようだ。
「守備に関しては、強さや良い部分をここに来てからもコンスタントに出せていたと思う。ただ攻撃に関しては、特長である縦パスや前に絡むプレーをなかなか出せていなかった。でも、最近はボランチやサイドバックをやった経験を生かした組み立てが、このチームでも出せるようになってきたと思う。ボールをつけられるようになり、ドウグラスも見えるようになってきた。日本のサッカーでこれができるようになったのは成長だと思う」
過密日程でメンバーの入れ替えは避けられず、神戸は3バックと4バックを併用するため、最終ラインのメンバーも固定しない。それでも出場機会を増やしているのは、そうしたダンクレー個人の成長が認められているからだろう。
明日9日には、3週間で3度目となる川崎フロンターレとの対戦となる。9月2日のルヴァンカップ準々決勝では0-6と大敗したが、ダンクレーは特定の相手だけに警戒の目を向けることはしない。チームとして戦う意思があるからだ。
「1対1のデュエルで負ける気はないが、チームとして綻び(ほころび)を出さないようにしたい。相手に綻びを出させるように、攻守において力を見せていかないといけないと思う。うちにも良い選手はそろっている。精神面でも優位に立つようにチームとして強くつながって戦わないといけないと思う」
明日の試合でも成長を示せるか。注目のゲームは18時30分にキックオフを迎える。
取材◎杉山 孝