8月23日、明治安田生命J1リーグ第12節が各地で開催され、埼玉スタジアムではヴィッセル神戸が浦和レッズに競り勝った。途中出場のMF山口蛍が決勝点をマークし、4戦ぶりの白星を手にした。敗れた浦和は3連勝を逃した。

上写真=決勝ゴールを決めた神戸の山口(写真◎J.LEAGUE)

■2020年8月23日 J1リーグ第12節(@埼玉:観衆4,435人)
浦和 1-2 神戸
得点:(浦)トーマス・デン
   (神)小川慶治朗、山口蛍

・浦和メンバー◎GK西川周作、DF橋岡大樹(85分:岩武克弥)、トーマス・デン、槙野智章、MF関根貴大(85分:杉本健勇)、長澤和輝(57分:汰木康也)、青木拓矢(57分:エヴェルトン)、柴戸海、山中亮輔、FWレオナルド、武藤雄樹(57分:興梠慎三)

・神戸メンバー◎GK前川黛也、DF西大伍、ダンクレー、菊池流帆、初瀬亮(75分:酒井高徳)、MFセルジ・サンペール(57分:大崎怜央)、安井拓也、佐々木大樹(57分:山口蛍)、FW小川慶治朗、藤本憲明(57分:ドウグラス)、古橋亨梧(75分:小田裕太郎)

飛車角落ちで貴重な白星

 序盤にペースを握ったのは神戸だった。テンポよくパスをつなぎ、サイドからチャンスをつくる。15分に左サイドの初瀬から鋭いグラウンダーのクロスが入ると、ファーサイドに走り込んだ小川が押し込んで先制。

 先制点を奪ってからも神戸は左サイドから好機をつかんだが、ゲームは掌握できなかった。1点リードで迎えた33分、CKのクリアボールをトーマス・デンに拾われ、ミドルシュートを叩き込まれて失点。リードを守れずハーフタイムに突入した。

 後半はビルドアップのミスなどを突かれて、再三ピンチを招く。特にGK前川からの不安定なパスは狙われ、苦しい時間が続いた。それでも、ぎりぎりのところで耐えた。

 82分、CKから数少ないチャンスを得る。相手のクリアボールに反応したのは、途中出場の山口。次の瞬間、前半に強烈な一発を決められたトーマス・デンのお株を奪うような一撃をお見舞いする。相手GKの西川が一歩も動けないほどの豪快なミドルシュートで、勝ち越しに成功した。

 最終盤まで守備は落ち着かなかったが、最後の最後でしのいで逃げ切った。神戸は攻守の要となるアンドレス・イニエスタ、トーマス・フェルマーレンがケガで欠場する苦しい状況でつかんだ1勝は大きい。トーマス・フィンク監督も、8月2日の北海道コンサドーレ札幌戦以来となる4試合ぶりの白星に笑みをもらしていた。

「きょうは満足している。前節から10人も先発メンバーを代えて、連係面で慣れていないところもあったが、選手たちは力をすべて出しきってくれた。いいパフォーマンスだった」

 一方、今季初の3連勝を逃した浦和は決定機を決めきれずに悔しい敗戦。大槻毅監督も「後半、先に1点取りたかった」と渋い表情を見せた。

現地取材◎杉園昌之 写真◎J.LEAGUE


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