好調のセレッソ大阪が次に戦うのは、同じく上位につける柏レイソルだ。ともに高い技術を基盤に戦うだけに、見どころは満載だ。全試合に出場している奥埜博亮も優勝を見据えた上で大事なゲームと位置づける。

上写真=奥埜はますます円熟の域へ進んでいく(写真◎Getty Images)

「ソワソワしちゃいました」

 8月15日のJ1第10節は柏レイソルとのアウェーゲーム。その前日に31歳になった。

「30歳を越えてこれ以上、年齢を増やしたくない気持ちもありますが、若い選手に負けずにいっぱい走って勝利に貢献できれば思います」と笑う。今季はここまでリーグ戦、カップ戦とも全試合に出場しているだけに、まだまだ負けそうにないが、まずはその言葉通りいっぱい走って、柏に勝って祝いたい。

 重要な試合だと位置づける。柏は勝ち点16の暫定5位だが、3位のC大阪とは勝ち点2しか差がない。敗戦は順位の入れ替えを意味する。「上位争いや、優勝を狙う中では大事なゲームになります。アウェーだけど勝ち点3を取って帰ってくることができるように頑張っていきたいと思います」。いわば天下分け目の一戦として、この90分に臨むつもりなのだ。

 そんな柏の印象は「まとまって戦えるチーム」で、やはり気になるのは「前線の個々の選手の能力が高いので、注意しなければいけないと思います」というところ。公式戦7試合負けなしで、J1第8節では好調の名古屋グランパスに今季、唯一の黒星を与えている。昇格組といっても侮ってはいない。

 C大阪も直前のJリーグYBCルヴァンカップではベガルタ仙台を3-0で下して、プライムステージ進出を決めているから、ムードはいい。ロティーナ監督にコンバートされたFWのポジションがすっかり板についている奥埜も、この古巣との一戦では久々にボランチで先発して前半のみプレーした。15分に生まれた先制ゴールは柿谷曜一朗が左足のミドルで流し込んだものだったが、高い位置で奥埜が相手ボールをうまく引っ掛けてコントロールを失わせたことがきっかけだった。

「ボランチは最近は練習でもやっていなくて久々だったので、FWとはまったく違う景色にソワソワしちゃいました。でも、時間が経つにつれてボールに関与する回数が多くなって、やっぱり楽しいなと」

 そこでもしっかり爪あとを残すところは、さすが仕事人といったところ。懐かしい景色を目にしたことで、連戦による頭の疲れもリフレッシュされたかもしれない。

「チームとしてやるべきことが全員の共通意識としてあるので、そのベースの上で個々の良さを出せるようになってきています。(メンバーの入れ替えもあった)この前の仙台戦でも崩れずにチームとして戦えたし、リーグ戦でも誰が出てもいいプレーできます」

「チームの方向性どおりに全員がいい守備をしていければ、チャンスは作らせない自信はありますし、守りきれる自信もあります」

 柏との一戦では、どんな「仕事」をコンプリートするだろうか。


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