明日5日、ルヴァンカップ・グループステージ第2節が開催される。鹿島アントラーズはホームで前回王者・川崎フロンターレと対戦。オンライン取材に応じた遠藤康が意気込みと勝負のポイントを語った。
上写真=川崎F戦に向けて調整する遠藤康(写真◎鹿島アントラーズ)
どんな相手でもやり通すことが大事
J1リーグで大分トリニータに快勝したチームは、その勢いを駆って明日、川崎フロンターレとのルヴァンカップに臨む。同カップ戦は新型コロナウイルスの影響で大きくレギュレーションが変わった。グループステージは1回戦総当たりとなり(全3節)、プレーオフステージは廃止。AからDまで各グループの1位と2位チームの中の上位1チームの計5チームがプライムステージ進出となる(→ACL出場の3チームを加えた全8チームで争われる)。
開幕戦で名古屋に0-1で敗れた鹿島が次なるステージの扉を開くには、明日の川崎F戦の勝利が絶対条件だ。遠藤も、負ければ、敗退の「大一番」だと認識しているが、何より川崎Fに勝ちたい思いも強い。
「もちろん、ルヴァンを獲りに行きたいので、明日は負けたら終わる大一番の試合なんですけど、まずフロンターレに僕個人として勝ちたい。相手がどういうメンバーで来ようが、フロンターレに勝つという事実を、みんなに提供できたらなと思っています」
川崎Fは現在、J1リーグ首位を走る。しかも昨季のルヴァンカップ王者でもある。好調な相手にきっちり勝利を収めることは当然ながら、鹿島が手にしつつある自信をさらに深めることにもなるだろう。加えて、J1リーグ再開初戦で好勝負を演じながら、相手のオフサイドが見逃されて苦杯をなめたという因縁もある。勝負のポイントを問われると、時より笑顔を交えながら、遠藤は言った。
「ミスジャッジがないことですね。そこは最低限、お願いしたいなと。あとはピッチ上でミスジャッジがないことが大事かな。ウチらも判断のミスをしないという意味で。うまい(笑)」
「(明日の試合で注意したい相手を聞かれて)ミスジャッジかな(笑)。なんで、この場で言うかというと、言わないと変わらないから。ウチらにはどうしようもできない部分なんで。いいサッカーしようがね。そこは本当に求めたい。気持ちよく試合するためにはミスジャッジはないほうが気持ちいいですし、そういう思いもこめて言わせてもらっています。
なので注意するプレーヤーは審判で(笑)。嘘です。それは冗談としても、今のウチらは相手どうこうというよりも、自分たちに問題があるので、あまり相手は関係ない。どんな相手でもウチらのサッカーをやり通すというか、自信をもってやるというのが大事。そういう意味では注意しなきゃいけないのは自分たちのチームかな」
連敗中も試合によっては「(目指すプレーが)できていた」と遠藤は振り返った。だから「(大分戦で)勝ったからできているという評価はしてほしくないです」とも語っている。明日は、その目指すプレーを『どれだけの頻度で、どれかで長い時間できるか』がポイントになる。
「チーム全体が監督が言っていることを理解し始め、みんなが一人ひとり、自分なりにやり始めているのではないかなと思います」
チームが目指す方向性の中で、選手がそれぞれの持ち味を出せるのが理想の形。これまで枠にとらわれ過ぎていたきらいがあったチームは、徐々にその理想形に近づき始めている。手にしつつあるその手応えを確たるものにする上で、川崎Fは格好の相手かもしれない。前回王者との試合は明日5日、19時にカシマスタジアムでキックオフされる。