7月8日、明治安田生命J1リーグは第3節が開催され北海道コンサドーレ札幌は鹿島アントラーズとカシマスタジアムで対戦。前半に鈴木武蔵が先制点を奪うと、後半アディショナルタイムにはルーカス・フェルナンデスが追加点を挙げ、札幌が鹿島に勝利した。

上写真=札幌のルーカス・フェルナンデスが勝利を決定づける追加点を挙げ、喜ぶ(写真◎J.LEAGUE)

■2020年7月8日 J1リーグ第3節(@カシマ)
鹿島 0-2 札幌
得点:(鹿)なし
   (札)鈴木武蔵、ルーカス・フェルナンデス

鹿島メンバー◎GKクォン・スンテ、DF広瀬陸斗、犬飼智也、町田浩樹、永戸勝也、MF染野唯月(63分:遠藤康)、三竿健斗(78分:荒木遼太郎)、レオ・シルバ(70分:永木亮太)、和泉竜司(63分:土居聖真)、FWファン・アラーノ、エヴェラウド(63分:伊藤翔)

札幌メンバー◎GK菅野孝憲、DF進藤亮佑、宮澤裕樹、福森晃斗、MF白井康介(63分:ルーカス・フェルナンデス)、荒野拓馬、深井一希(63分:田中駿汰)、菅大輝、鈴木武蔵(24分:駒井善成)、チャナティップ(63分:金子拓郎)、FWジェイ(70分:高嶺朋樹)

途中出場の大卒トリオも奮闘

 静寂が包む、観客のいないカシマスタジアム。キックオフの笛が吹かれると、札幌はFWジェイが自陣の味方へパスを送り、ゆったりとしたボール回しを展開した。だが開始から20秒が過ぎたころ、鹿島のDF犬飼智也にパスカットされ、FWエヴェラウドへスルーパスを送られる。エヴェラウドに一度右足で切り返され、次の瞬間に左足の強烈なシュートを浴びる。ここは札幌の守護神・菅野孝憲が立ちはだかり、先制点を許さない。

 先制ゴールが生まれたのは、7分のことだった。札幌のDF宮澤裕樹が鹿島の最終ラインとGKクォン・スンテの間にロングボールを送ると、走り込んだFW鈴木武蔵が右足で合わせた。札幌が最初のチャンスを物にし、前半早々に先制点を奪った。しかし、再開後、2試合連続ゴールと勢いに乗った鈴木だったが、21分にドリブルを仕掛けた際、足を負傷。途中交代を余儀なくされた。

 エースを失った札幌だったが、守備陣が奮闘した。鹿島のエヴェラウドやファン・アラーノを中心とした攻撃陣にゴールに迫られるも、GK菅野のファインセーブもあり、鹿島にゴールネットを揺らさせない。後半にはDF田中駿汰、MF金子拓郎、MF高嶺朋樹の大卒トリオを次々と投入し、中盤を厚くして逃げ切りを図る。

 そして、後半アディショナルタイムを迎えた。90+3分には、敵陣でボールを奪ったMF駒井善成からMFルーカス・フェルナンデスにパスが渡り、落ち着いて追加点を決めた。掲示された5分が経過し、タイムアップ。札幌が敵地で鹿島を破り、再開後はアウェー2連勝を飾った。

「非常に難しいゲームになりました。鹿島というのは素晴らしいチームであり、大きなクラブ。今シーズンはなかなか公式戦で勝てていない中で、何が何でも勝つという相手の強い気持ちを感じました。ただ、我々の選手たちも非常に強い気持ちを持って、勝利を目指して戦ってくれました。我々には(相手の)背後への狙いがあって、(前半を)1-0でリードすることができた。鈴木武蔵がケガで交代せざるを得なかったことは誤算でしたし、相手に主導権を握られ、厳しい展開にもなりましたが、チャンスらしいチャンスはそれほど多くは与えなかったと思います。選手は非常に球際で戦って、頑張ってくれました。また、5人の交代枠の中で、3人の大卒の選手が入って、なかなか厳しいチーム状況ながら、非常に彼らがハードワークしてくれました。最終的に終わってみれば厳しい戦いではありましたが、我々札幌が勝利に値するゲームができたのではないかと思います」

 勝利した札幌のミハイロ・ペトロヴィッチ監督は満足そうに試合を振り返った。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE


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