上写真=小雨が降る中で前日練習に臨んだ城福監督(写真◎石倉利英)
神戸は「個人のレベルが高い集団」
7月4日に再開するJ1リーグ第2節で、サンフレッチェ広島はヴィッセル神戸とアウェーで対戦する。3日の前日練習は広島市内で行なわれ、小雨が降る中で約1時間のメニューを消化。神戸を想定した実戦形式の紅白戦や、セットプレーの攻め方、守り方などを確認しながら、城福浩監督は「こういう状況は明日もあるぞ!」などと指示を飛ばしていた。
広島は今季、公式戦の初戦となった2月16日のルヴァンカップ・グループステージ第1節で、横浜FCにアウェーで2-0の勝利。同23日のJ1リーグ開幕戦、ホームでの鹿島アントラーズ戦は3-0で勝利を収めている。
公式戦2連勝の好スタートを切り、同26日のルヴァンカップ・グループステージ第2節に向かっていたが、直前になって延期に。その後も三度にわたる延期があったが、トップチームの活動休止が終わった後は、慎重にコンディション調整をしながら準備を進めてきた。
前日練習を終えた城福監督は「難しい状況をみんなで乗り越えてきた。練習試合も思うように組めなかったが、それはどのチームも同じ。自分たちがやれる範囲の中でやれてきた自負はあります」ときっぱり。「全員がケガなく再開を迎えられるのは心強い」と、現在のチーム状態に自信をのぞかせた。
神戸とは昨季リーグ戦でホーム、アウェーとも勝っており、2試合で10得点を奪っている。最近の相性は良いが、城福監督は「ビッグネームがいるし、非常に個人のレベルが高い集団であると認識している。加えて(昨年度の)天皇杯、(今季の)幕開けのゼロックス(富士ゼロックス・スーパーカップ)と、直近のタイトルを2つ取っている」と敬意を示し、「我々が対戦したときよりも明らかに進化している」と警戒した。
「彼らの個人のレベルの高さ、お互いの特徴を生かし合うことは、しっかり頭に入れなければいけない」とも語った城福監督だが、一方で「ただし、一番大事にしたいのは自分たちのサッカー。相手のことを気にし過ぎて、我々の目指すものが削れてしまうのは良くない。積み上げてきたもの、今年目指すものを、しっかり出すことが大事」とコメント。自分たちの持ち味を発揮することが、最も重要であるとの認識を示した。
取材◎石倉利英 写真◎石倉利英