得点を求められている感覚がある
「みんなもう、サッカーが楽しいという感じで、自分も本当にサッカーを楽しめています。試合が楽しみですね」
愛くるしい笑顔で「楽しい!」を連発したのが、横浜FCが誇る若きドリブラー、斉藤光毅だ。
下平隆宏監督が「新しいこと」に取り組んでいると発言したが、それを表現する側の斉藤は「取り組んでいることはポジティブにとらえていますし、新しいことに取り組むことによって試合がもっともっと楽しみになる感覚があります」と、ここでもまた「楽しみ」なのだ。
その中でどんな役割を与えられているのか。「得点を求められている感覚があります。コンビネーションや個で打開する能力は発揮していかなければいけないと思います」とはっきり認識している。
中断期間はそのための準備にあててきた。自分を見つめ直すことができたという精神面に加えて、課題を克服しようと筋力トレーニングを意識的に取り入れたという。
「お兄ちゃんと負荷をかけ合いながらやってました。チームメートには力強くなったとか、ずっしりした、キレが増したと言われました。なんか自分で言うと自慢みたいになっちゃうけど」
そう言ってまた笑顔。心身ともにコンディションが高まっている様子がうかがえる。だから、決意の言葉も淀みない。
「自分がいなければダメだという立ち位置になっていきたいし、きつい状態の中で自分に何ができるかにこだわって結果を残したいと思います」
「(開幕戦は神戸まで)行ったけれど出られなかった悔しさは持っていますし、去年もスタメンが少なかった。これから始まるシーズンにワクワクと決意がすごくあります。得点という形で貢献したい」
その得点について、理想の型を聞いてみると…。
「どんなゴールでも理想です!」
最後まではちきれんばかりの笑顔だった。
しかしこれが試合になると、高速ドリブルという牙を向くのだから、相手にとっては厄介なのである。