1993年にスタートしたJリーグでは、様々な特徴を持つストライカーがゴールを奪い、得点王に輝いてきた。Jリーグ得点王の活躍を振り返る連載の第12回は、驚異のスピードでJリーグを席巻したエメルソンを取り上げる。

フルタイム出場でステージ優勝に貢献

 2ndステージ、浦和は開幕5連勝の素晴らしいスタートを切る。5試合で21得点という驚異的な得点力を誇った中で、エメルソンも5試合連続の6得点と結果を残した。第6節で初黒星を喫したものの、第7節から再び勝ち点を重ね、早くも第13節で初のステージ優勝を達成する。

 エメルソンはコンスタントに得点を重ね、2ndステージも15試合出場・14得点と活躍した。警告は1回だけで出場停止はなく、全試合フルタイム出場で優勝に貢献し、通算26試合出場・27得点で得点王に。J1リーグとJ2リーグの両方で得点王に輝いたのは、当時史上初めてだった。

 浦和は1stステージ覇者の横浜F・マリノスとのチャンピオンシップに臨んだが、第1戦はアウェーで0-1と敗れ、エメルソンもシュート2本に抑えられた。ホームでの第2戦、後半に同点とした浦和は逆転を狙ったものの、延長後半終了間際の119分にエメルソンが相手DFを蹴りつけ、退場処分となってしまう。最後の最後にエースの悪癖が出た浦和はPK戦の末に敗れ、初のリーグ優勝を逃した。
 
 エメルソンは翌年途中にアルサッド(カタール)に移籍してJリーグを離れた後も、出生証明書の不正で逮捕されるなど、お騒がせぶりは相変わらず。それでも得点力の高さは健在で、2012年にはコリンチャンス(ブラジル)の一員として日本開催のクラブワールドカップに出場し、クラブ世界一に貢献した。J1リーグ通算100試合出場・71得点、J2リーグ通算52試合出場・50得点、ナビスコカップ通算29試合出場・24得点。5年半のプレーで偉大な足跡を残し、疾風のごとくJリーグを駆け抜けたスピードスターだった。

●2004年の得点ランキング(全30試合)
1位 エメルソン(浦和レッズ) 27得点
2位 大黒将志(ガンバ大阪) 20得点
3位 マルケス(名古屋グランパスエイト) 17得点
   播戸竜二(ヴィッセル神戸) 17得点
5位  グラウ(ジュビロ磐田) 16得点
    ※5位まで、所属クラブ名は当時のもの

画像: 相手DFに囲まれても振り切るスピードは圧巻だった(写真◎J.LEAGUE)

相手DFに囲まれても振り切るスピードは圧巻だった(写真◎J.LEAGUE)

画像: 2ndステージ優勝を果たし、ブッフバルト監督と喜びを分かち合う(写真◎J.LEAGUE)

2ndステージ優勝を果たし、ブッフバルト監督と喜びを分かち合う(写真◎J.LEAGUE)

画像: Jリーグ初優勝が懸かったチャンピオンシップ。第2戦で退場処分となり、PK戦でキッカーとなれず(写真◎J.LEAGUE)

Jリーグ初優勝が懸かったチャンピオンシップ。第2戦で退場処分となり、PK戦でキッカーとなれず(写真◎J.LEAGUE)

画像: Jリーグアウォーズのバックステージで、札幌時代の指揮官であり、チャンピオンシップでは相手の横浜F・マリノスを率いていた岡田武史監督と何やら会話(写真◎J.LEAGUE)

Jリーグアウォーズのバックステージで、札幌時代の指揮官であり、チャンピオンシップでは相手の横浜F・マリノスを率いていた岡田武史監督と何やら会話(写真◎J.LEAGUE)


This article is a sponsored article by
''.