■明治安田生命J1リーグ第1節
2020年2月21日(19:00)@Shonan BMWスタジアム平塚
湘南ベルマーレ vs 浦和レッズ
勝手知ったる仲の両監督
ホームで開幕を迎える湘南は持ち味であるハードワークを前面に押し出して、勝負を仕掛けていくつもりだ。浮嶋監督は堂々と胸を張る。
「波のように次から次にプレスをかけてボールを奪い、一気に攻めていきたい」
一歩も引くつもりはない。昨季も本拠地では果敢に攻め続けて、1-1の引き分け。指揮官は「湘南のスタイルが変わることはない」と明言する。ただ、相手の分析は怠らない。今季の浦和を警戒している。
「素晴らしい選手がそろっていて、個々の能力は高い。新しいスタイルにトライしているのも知っています」
浦和の大槻監督とはA級指導ライセンスの同期で、昔から知っているという。ともに育成畑が長く、よく知った仲。トップの試合だけではなく、ユースを指揮するところを何度も見てきた。負けるわけにはいかない。
磨きをかけてきた湘南スタイルが機能するか否か。
「うちは全員攻撃、全員守備のチーム。クラブ一丸となって、白星をつかみにいきます」
ファン・サポーターの後押しする力も必要になってくるはずだ。
アウェーに乗り込む浦和は、攻撃的な新スタイルで勝ち点3を取りに行く。ルヴァンカップでは大量5ゴールを挙げて、幸先の良いスタートを切った。湘南戦に向けても、早くも準備を始めている。
「湘南の色は打ち出してくると思うけど、私たちは新しいチャレンジをしているので、それを表現したいと思っています」
大槻監督は、浮嶋監督が率いる湘南ユースの試合を浦和の練習場でも見ており、昔から知っている。相手の指揮官のことを熟知していると思うが、笑みを浮かべて言葉を濁す。
「あまり(考えは)分からないですね。そんな簡単なものではありません」
目指すのはアウェーでの勝利のみ。細かい敵情分析はお手の物だ。相手のストロングポイントを消し、浦和の持ち味を存分に出していく。今季は両サイドにドリブラーを配置し、関根貴大、汰木康也、マルティノスらの能力を存分に生かす戦術を採用している。サイドでの攻防がカギ。ルヴァンカップの仙台戦後にもあらためて、新しい戦い方で挑むことを口にした。
「やってきたことをトライさせ、次のゲーム(湘南戦)にも臨みたい。昨季は悔しい思いをした。今季は"やってやろるぞ"という気持ちも感じられた」
指揮官は選手たちのみなぎるパワーを引き出すために、リーグ開幕戦に向けて万全の準備を整えている。