上写真=昨季途中からチームを率いる浦和の大槻監督(写真◎J.LEAGUE)
3度目の就任くらいの気持ちで
大槻監督は昨シーズン途中から指揮を執っているが、気持ちをあらたにしている。
「3度目の就任くらいの気持ちでやりたい」
沖縄キャンプから徹底的に走り込ませ、新たな戦術も丁寧に落とし込んだ。関根貴大、マルティノス、汰木康也らドリブラーの能力を最大限に引き出すためにサイド攻撃にも磨きをかけた。手応えはある。
「いい準備ができています。勝利をサポーターに届けたいです。『浦和を背負う責任』とクラブが打ち出していますが、当然、それは私も背負って戦っています」
今シーズンは東京五輪までJリーグのスケジュールがタイトになっている。厳しい日程のことも頭に入れて、下地を作ってきた。キャンプも例年により長く行っており、じっくりと準備に時間をかけた。
「(シーズン開幕が)楽しみですね。東京オリンピックまでに30試合もあり、日程はつまっています。そこも考えてやっていきたいです。一番いい状態の選手を見極めながら、起用していきます」
いま取り組んでいる新スタイルについては具体的に語らないものの、チームが変貌しようとしているのは確か。昨季のように5バックで守ることもない。両サイドバックは積極的に攻め上がり、チーム全体でアグレッシブにゴールに向かう。最終ラインは高く押し上げ、前から果敢にプレスもかけていく。
「主体性のあるサッカーをします。相手がどこであれば、継続してやっていきたい」
改革元年。大槻監督は勇敢にチャレンジを続けることを誓う。
取材◎杉園昌之