J1の川崎フロンターレは1月11日、川崎市内で新体制発表会見を行ない、ブラジル人DFジオゴ・マテウスら新加入選手7人が今季の抱負を述べた。旗手怜央とアビスパ福岡への期限付き移籍が決まっている遠野大弥は欠席。

上写真=後列左から山根、鬼木監督、ジオゴ、前列左からイサカ、三苫、神谷、丹野

少ないチャンスをものにする(三笘)

 鬼木達監督がマイクを握ると、ファン・サポーターで埋め尽くされた昭和音楽大学のホールは静まり返った。

「ルヴァンカップを取ったとはいえ、リーグ戦を取れなかったことは悔しいです。今季はリーグ優勝は必須。その上で複数タイトルを目指します。3冠と言いたいところですが、足元を見つめ直しながらやっていきたい」

 昨季は4冠達成を掲げながら、ACLはグループステージで敗退し、リーグ戦は4位で終わった。庄司春男GMは不本意なシーズンを総括した上で、今季の強化方針を口にした。

「昨季は外国人選手をはじめ、新戦力をフィットさせる時間が足りなかった。結果を求めながら融合させるのは難しい。このチームはまだ成長過程で、伸びしろがある。昨季の取り組みを継続していきます」

 新加入選手たちの顔ぶれを見れば、継続路線という意図が読み取れる。プロキャリアを持つ即戦力は、右サイドバックのみ。湘南ベルマーレから山根視来、コリチーバからは期限付き移籍でジオゴを獲得した。

 そして、今季あらためて力を注ぐのは育成。世代交代しつつあるクラブは近い将来を見越し、着々と準備を進めている。昨季、アカデミー出身の三好康児(ロイヤル・アントワープ=ベルギー)と板倉滉(フローニンヘン=オランダ)の2人が欧州へ移籍し、若手の海外流出にも危機感を抱く。庄司GMは「もしも海外から話が来れば、タイミングを見ながら、話を進める」としながら、対応策として「将来性のある選手を数多く育てていく」と説明した。

 ただ、大卒ルーキーの旗手怜央をはじめ、三笘薫らは、育成の枠を通り越し、リーグ開幕からスタメンを狙う。筑波大を経由して、古巣に戻ってきたアカデミー出身の三笘は意欲にあふれている。

「結果でしか評価されない世界です。最初は出場時間も短いと思いますが、少ないチャンスを物にします」

 2020年は血気盛んな若手たちが、チームを活性化させていく。

■川崎Fのトップチームメンバー/背番号
No. Pos. 名前
1 GK チョン・ソンリョン
2 DF 登里 享平
4 DF ジェジエウ
5 DF 谷口 彰悟
6 MF 守田 英正
7 DF 車屋 紳太郎
8 MF 脇坂 泰斗
9 FW レアンドロ・ダミアン
10 MF 大島 僚太
11 FW 小林 悠
13 DF 山根 視来★
14 MF 中村 憲剛
15 MF イサカ・ゼイン★
16 MF 長谷川 竜也
17 DF ジオゴ・マテウス★
18 MF 三笘 薫★
19 MF 齋藤 学
20 FW 宮代 大聖※
21 GK 馬渡 洋樹
22 MF 下田 北斗
23 GK 藤嶋 栄介
24 GK 安藤 駿介
25 MF 田中 碧
26 DF 神谷 凱士★
27 GK 丹野 研太★
28 MF 原田 虹輝
30 FW 旗手 怜央★
34 MF 山村 和也
41 MF 家長 昭博

★=新加入、※=復帰


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