第101回全国高校サッカー選手権の３回戦が２日、各地で行われた。浦和駒場スタジアムでは３回戦屈指の好カード、昌平館（埼玉）対前橋育英（群馬）が実現。昌平が先制したものの、前橋育英がすぐに取り返し、素早い切り替えと激しい球際の争いを武器に逆転に成功。２－１で逆転勝利を飾り、８強進出を果たした。
上写真＝決勝点をスコアした前橋育英の青柳龍次郎（写真◎福地和男）
■2023年１月２日 全国高校サッカー選手権３回戦（@埼玉・浦和駒場）
昌平 1-２ 前橋育英
得点者：（昌）荒井悠汰
（前）山本颯太、青柳龍次郎
圧巻の強度でペースを握り返す
開始早々、昌平が先制に成功した。３分、卒業後はＦＣ東京に進む10番荒井悠汰がその力を示す。上野旭陽がライン裏に飛び出して放ったシュートの跳ね返りを冷静にシュート。距離はあったがしっかり枠に飛ばし、ネットを揺らした。
だが、試合はすぐに振り出しに戻る。スタンドを埋めた１万５０００人を超える観衆が湧く中、夏の王者・前橋育英がゴールを記録した。13分、２回戦の四学香川西戦で２ゴールを決めた山本颯太がこの日も貴重な得点を挙げて、追いついたのだ。
序盤の失点で目が覚めたのか、前橋育英は素早い切り替えと激しい球際を武器に徐々にペースを握っていく。その強度は圧巻で、昌平に攻めの形をつくらせなかった。すると後半の50分に次の１点をつかみ取る。左から右への大きな展開で相手を揺さぶり、裏に飛び出した小池直矢が狙いすましてクロスを供給。ボックス中央で待ち構えていた青柳龍次郎が右足を合わせ、勝ち越しゴールを決めた。
その後、昌平も反撃を試みたが、前橋育英は激しい守備と高い集中力でゴールを許さず、果たして試合は２－１のまま決着。優勝候補同士が激突した３回戦屈指の好カードは前橋育英の勝利に終わった。
