歴史を学ぶ『日本サッカー温故知新』の第22回。この連載では日本サッカーが大きく発展した『平成の30年間』を写真と記録で振り返る。平成22年(2010年度)は日本代表が南アフリカW杯で躍進し、名古屋グランパスが悲願のJ1制覇を達成した。

ストイコビッチ監督の下でJ制覇

 J1リーグでは、かつてのチームの英雄ストイコビッチ監督率いる名古屋グランパスが初優勝を果たす。楢﨑正剛、闘莉王らの鉄壁の守備をベースに、安定した戦いぶりで勝ち点を重ね、シャーレを掲げた。JリーグMVPに輝いたのも、その楢﨑。GKとしては初めての栄誉に浴した。また、得点王は圧倒的な高さを武器にゴールを量産し、名古屋の優勝に貢献したケネディが、ジュビロ磐田の前田遼一とともに受賞している。

 Jリーグカップは、磐田が12年ぶり2度目の戴冠。決勝ではサンフレッチェ広島相手に終了間際に追いつき、延長で逆転する熱戦を演じ(〇5-3)、聖杯を高々と掲げた。

 また、シーズン最後の公式戦・天皇杯決勝は、鹿島アントラーズが清水エスパルスを破って優勝。3年ぶり4度目の戴冠で、クラブ通算14冠目となるタイトルを手にしている。

◆平成22年度の主なタイトル一覧
Jリーグ:名古屋グランパス
天皇杯:鹿島アントラーズ(第90回・10年度)
Jリーグ杯:ジュビロ磐田
JリーグMVP:楢﨑正剛(名古屋)
Jリーグ得点王:前田遼一(磐田)・ケネディ(名古屋)
Jリーグ新人王:宇佐美貴史(G大阪)
Jリーグ最優秀監督賞:ストイコビッチ(名古屋)
高校選手権:滝川二高(第89回・10年度)
高円宮杯U-18:広島ユース
大学選手権:関西大
なでしこリーグ:日テレ・ベレーザ

画像: 玉田圭司の得点で湘南に勝ち、名古屋がJ1優勝を決めた。31節の優勝決定は史上最速だった(写真◎J.LEAGUE)

玉田圭司の得点で湘南に勝ち、名古屋がJ1優勝を決めた。31節の優勝決定は史上最速だった(写真◎J.LEAGUE)

画像: この年の最優秀監督には名古屋をJ1優勝に導いたストイコビッチ監督が受賞した(写真◎J.LEAGUE)

この年の最優秀監督には名古屋をJ1優勝に導いたストイコビッチ監督が受賞した(写真◎J.LEAGUE)

画像: Jリーグカップ決勝で2得点を挙げ、優勝に貢献した磐田の前田遼一。大会MVPに輝いた(写真◎J.LEAGUE)

Jリーグカップ決勝で2得点を挙げ、優勝に貢献した磐田の前田遼一。大会MVPに輝いた(写真◎J.LEAGUE)

画像: 磐田が12年ぶり2度目のJリーグカップに優勝した(写真◎J.LEAGUE)

磐田が12年ぶり2度目のJリーグカップに優勝した(写真◎J.LEAGUE)

画像: 天皇杯は鹿島アントラーズが制覇。3年ぶり4度目の優勝を果たした(写真◎サッカーマガジン)

天皇杯は鹿島アントラーズが制覇。3年ぶり4度目の優勝を果たした(写真◎サッカーマガジン)

Jリーグ順位表(2010シーズン)
順位チーム
1名古屋7234233817
2G大阪6234188821
3C大阪61341710726
4鹿島60341612620
5川崎F54341591014
6清水54341591011
7広島5134149117
8横浜FM5134156134
9新潟4934121393
10浦和4834146147
11磐田4434111112-11
12大宮423411914-6
13山形423411914-13
14仙台393410915-6
15神戸383491114-8
16FC東京363481214-5
17京都19344723-30
18湘南16343724-51

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