ACL決勝・第1戦を落としていた浦和は、埼玉スタジアムでの第2戦で逆転を狙ったがジョビンコ、ゴミス、カリージョの強力アタッカー陣を抑えられず、アルヒラルに0-2で完敗。3バックの一角として先発したDF槙野智章は試合後、相手との実力差を認め、今後チームとして取り組むべき課題を口にした。

上写真=今季のACL全14試合に出場した槙野智章(写真◎福地和男)

■2019年11月24日 AFCアジアチャンピオンズリーグ決勝第2戦
 浦和レッズ 0-2 アルヒラル
 得点:(ア)サレム・アルドサリ、バフェティンビ・ゴミス
 ※2試合合計3-0でアルヒラルが優勝

久しぶりにコテンパンにやられた

 浦和の夢を打ち砕いたのは、ワールドクラスの個の力だった。

 アルヒラルはジョビンコ(元イタリア代表)、ゴミス(元フランス代表)、カリージョ(ペルー代表)が攻撃をけん引し、守備ではFC東京でも活躍したチャン・ヒョンス(元韓国代表)が最終ラインを統率。彼ら外国籍選手は決勝・第2戦でも大きな存在感を示し、優勝の原動力となった。

 特に浦和が手を焼いたのは右サイドのカリージョだ。関根貴大は「これまで対峙してきた中で、一番能力の差を感じた。何もできなかった」と肩を落とし、興梠慎三も「あの選手を抑えられなかった。2人でディフェンスしても切り裂かれるというか、数的有利で守備をしてもそこを剥がしていくので、なかなか止められなかった」と、敗因の一つに挙げた。

 3バックの一角として先発した槙野智章は、「ACLで数多くの相手と対戦してきた中で、なかなかこういうことはなかった。久しぶりにコテンパンにやられてしまった」と完敗を認める。上海上港のフッキ、広州恒大のエウケソンらとぶつかってきた槙野にとっても、アルヒラルの個の力は強烈だった。

 2年前の決勝で浦和に敗れたアルヒラルは、悲願のACL初制覇に向けて大型補強を敢行し、18年の夏にカリージョ、ゴミスを獲得。今年1月にジョビンコを加え、さらに7月にはチャン・ヒョンスが加入し、チーム力を底上げした。この間のアルヒラルの変貌ぶりに、槙野は危機感を募らせる。

「2年前から出ているメンバーの中で積み上げたものと、新しいものの融合でいえば、向こうの方がうまくできていると思う。今後は、チームとして外国籍選手の枠をうまく使っていく必要がある」

 現在、浦和に在籍する外国籍選手のうち、ACL決勝2試合でエヴェルトンとファブリシオが出場したが、DFのマウリシオはベンチを温めた。大会規定の外国籍選手3名+AFC(アジアサッカー連盟)加盟国選手1名の外国人枠を活用したとは言い難い。

 もちろん勝敗を分けたのは外国籍選手の力の差だけではなく、「アルヒラルは11人の総合力が高かった」(鈴木大輔)ことを見落としてはならない。しかし、絶妙なパスで1点目をアシストしたジョビンコが決勝・第2戦のプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれ、ゴミスが得点王とMVPをダブル受賞したのも事実だ。

 浦和の過去2回の優勝を振り返っても、07年はワシントン、ポンテが活躍し、17年にはラファエル・シルバ(現・武漢卓爾)がいた。外国人枠の重要性を説いた槙野の提言に、クラブは耳を傾ける必要があるのではないだろうか。

取材◎多賀祐輔 写真◎福地和男

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