11月5日、J1リーグ第31節・浦和対川崎Fが行なわれ、敵地に乗り込んだ川崎Fが2-0で勝利を収めた。前節の広島戦で中村憲剛が負傷し、大黒柱が長期離脱となった中で選手が団結。とりわけ中村と同ポジションの脇坂泰斗の気持ちのこもったプレーが光った。

上写真=先制ゴールをスコアした脇坂(写真◎J.LEAGUE)

■2019年11月5日 J1リーグ第31節
浦和 0-2 川崎F
得点者:(川)脇坂泰斗、小林悠

狙いどおりの弾道でした(脇坂)

 川崎Fは勝つしかない――。リーグ3連覇に向けて、わずかな可能性をつなぐ勝利を呼び込んだのは、大卒2年目の一発だった。0-0で迎えた35分、脇坂泰斗は2人に囲まれながらすっと抜け出し、背後からくる柴戸海の気配を感じ取ると、素早く右足を振り抜いた。焦りもなければ力みもない。

「ふかさないようにしました。相手もいたので、あのコースしかなかったのですが、狙いどおりの弾道でした」

 浦和のGK西川周作の伸ばした手も届かず、きれいにゴールネットは揺れた。コースを突くシュートは、昨季から鬼木達監督の助言を受け、継続して取り組んできたもの。この日以外も狙いすましたコントロールショットからリーグ戦で2ゴールをマークしている。いまや大きな武器のひとつと言ってもいい。今季は主にトップ下で15試合に出場し、この日で4点目。それでも、まだ物足りないという。

「もっと取らないといけない」

 前節のサンフレッチェ広島戦で同じトップ下を務める大黒柱の中村憲剛が負傷したことで、脇坂に懸かる期待もより大きくなった。

「同じポジションですし、どうしても意識してしまいます。ケンゴさんが安心して治療に専念できるように、もっとやらないといけない」

 背中を見てきた先輩からいつも言われてきた。「自分を生かして、周りも生かせ」。この日は価値ある先制ゴールを叩き込み、ゲームをコントロール。本人は「ラストパスの精度をもっと上げたい」と課題を口にしたが、中村の助言どおりのプレーを見せていた。

 残りは3試合。現在、川崎Fの勝ち点は54。1試合消化の少ないトップ3の勝ち点は、首位の鹿島が59、2位のFC東京が59、3位の横浜FMが58。

 人事を尽くして天命を待つのみーー。中村憲剛不在の中、勝ち点を重ねていくにはアカデミー育ちの司令塔の奮闘が欠かせない。

取材◎杉園昌之 写真◎J.LEAGUE

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