上写真=決勝点を挙げた橋岡(中央/写真◎J.LEAGUE)
■2019年10月6日 J1リーグ第28節
浦和 2-1 清水
得点者:(浦)興梠慎三、橋岡大樹 (清)ドウグラス
継続していかないと認められない(橋岡)
橋岡のプレーには迷いがなかった。前半終了間際、右サイドでパスを受けると、すぐさま中央を確認し、鋭いアーリークロスを供給。相手の守備陣に準備する時間も与えず、興梠のゴールをお膳立てした。一連の素早い流れからのアシストには、本人も満足げ。
「興梠選手がいつも入ってくる場所は分かっていました。あのタイミングだから良かったと思います。ニアサイドにいる相手に引っ掛けないように意識しました」
浦和のアカデミー組織からトップ昇格を果たし、今季でプロ2年目。浦和ユース時代は主にセンターバックでプレーしていたが、プロでは右アウトサイドを主戦場となっている。昨季はクロスの精度を欠き、チャンスを不意にすることもあったものの、今季は成長した姿を見せている。昨季の清水戦でも興梠慎三へクロスを送り、アシストをマークしたが、大槻監督は「今季はクオリティーが違う」と舌を巻く。ユース時代から橋岡を指導してきた指揮官は、頬を緩めて言葉を続けた。
「(クロスの精度は)成長しているところ。喜ばしいことです」
準決勝に進出しているACLでも積極的に仕掛けていく姿勢が奏功している。5試合に出場し、2ゴールをマーク。シュートを狙う意欲は、この日も貴重な勝ち越しゴールにつながった。75分に相手のクリアボールを予測して拾い、豪快な右足ボレーでゴールネットに突き刺した。
「用意していましたので。落ち着いてトラップして、思い切り足を振り抜きました」
1ゴール1アシストと勝利の立役者となった20歳は、1試合だけの活躍で満足していない。「これを継続していかないと認めてもらえない」と謙虚な姿勢を崩さなかった。
それでも、9試合ぶりのリーグ戦勝利には素直に喜んだ。「ホームでなかなか勝てていなかったので」としみじみと話した。同日夜にはブラジルに飛び立ち、U-22日本代表の遠征に参加する。将来を嘱望される浦和の星への期待は大きい。エースの興梠慎三は、あえて厳しい言葉を投げかけるが、それも期待の裏返しだ。
「若いから試合に出るたびに良くなっていくけど、あいつはまだまだ。そう言っておいたほうが、成長するので」
伸びしろはまだまだある。終盤戦も背番号27のプレーからは目が離せない。
取材◎杉園昌之 写真◎J.LEAGUE