6位の水戸と2位の京都が激突した一戦は、ホームの水戸が先制する。17分、福満隆貴の右サイドからのクロスを中央で受けた黒川淳史が右足を振り抜き、1点をリードする。さらに、前半終了間際には相手のオウンゴールで追加点。締めくくりは83分、浅野雄也、黒川とつながれたボールを最後は小川航基がゴールに沈めて3点目。水戸が京都を3-0で破り、天皇杯を含めて6試合ぶりの白星を手にした。

上写真=広島からの期限付き移籍加入として水戸での再出発を切った浅野(写真◎J.LEAGUE)

■2019年8月17日 J2リーグ第28節
水戸 3-0 京都
得点者:(水)黒川淳史、オウンゴール、小川航基

「水戸での宿題として『J1に上げてこい』と」

 56分、水戸の“快足レフティー”がピッチへと投入された。「今、できることを精一杯やる。もっとゴールに向かうプレーを増やしていく」と、MF浅野雄也はひたすらにチームの勝利を目指した。

「やることは変わらない」と言うように、主戦場とする4-4-2システムの左サイドハーフを務め、持ち味の推進力を見せた。ポジションも、役割も、「45」の背番号も変わらない。ただ、正式な所属元は水戸ではなくなった。

 試合前日にJ1広島への完全移籍が発表された。よって、浅野はすでに広島の一員となっている。今季(2020年1月31日まで)は『期限付き移籍』という形で、水戸でのプレーを続けることとなる。

「自分のプロキャリアはまだ半年だし、今は水戸がJ1に昇格できそうな順位にもいるので、そのまま(水戸で)プレーしてほしい、と。広島の強化部長が考えてくれました」と、今回の移籍について説明する。

 水戸でプレーするのは今季限り。「僕のプロとしての初めてのクラブなので、その恩返しというか、一つ結果を残してから移籍したい」。クラブへの感謝の思いと、エンブレムへの誇りを胸に、『J1昇格』という最高の置き土産を残すべく戦っている。

「(広島からは)水戸での宿題として、『J1に上げてこい』と。自分は(水戸で)まだ全然やり切れていない部分がある。チームの皆さんからもそうですけれど、サポーターの皆さんからもしっかり信頼を得た形でチームを去るのがベストかなと思う。今までと変わらないことではありますけれど、残り数カ月間も、少しでも水戸に貢献できるように全力でプレーするだけです」

 来季は、かつて兄・拓磨も袖を通した紫紺のユニフォームに身を包む。これまで3度のJ1優勝を誇る名門へと旅立つ前に、水戸の地での限られた時間に全力を注ぐ。

取材◎小林康幸

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