上写真=初戦を落として次は勝つしかない状況に、武藤は強い決意を口にした(写真◎J.LEAGUE)
■2019年6月19日 AFCチャンピオンズリーグ・ラウンド16 第1戦
浦和 1-2 蔚山現代
得点:(浦)杉本健勇 (蔚)チュ・ミンギュ、、ファン・イルス
防げる2失点だった(青木拓矢)
浦和は4日前のJ1リーグから先発メンバーを5人変更。フレッシュな面々で臨んだが、皮肉なことに攻守の切り替えが遅れて、カウンターから痛恨の2失点を喫した。
この試合はリーグ戦で機能していた前からはめるプレスではなく、自陣でブロックを組んで構える守備を選択。大槻毅監督はカウンターのスペースを消し、「ホームで失点したくなかった」と狙いを説明したが、裏目に出る形となった。最も警戒していた速攻から崩されて、まさかの逆転負け。ボランチの青木拓矢は、苦虫を噛み潰したような顔で手痛い失点を振り返った。
「防げるものだった。アウェーゴールを2つ決められたのは痛い」
それでも、すぐに気持ちを切り替えていた。守備の修正点ははっきりしている。リスクマネジメント、クロスの対応などをもう一度見直すと話した。2年前のACL制覇に大きく貢献した男の顔には焦りはない。
「まだまだ可能性はある。しっかり次に向けて準備したい」
第2戦に向けて、有効な攻撃の形も見えている。先制ゴールはアーリークロスから長身の杉本健勇が合わせたもの。2シャドーがブロックの隙間でパスを受け、攻撃の起点をつくることができたのも収穫。崩す形は見えている。武藤雄樹は悔しさをにじませながらも、手応えは感じていた。
「狙っている形は出せていた。あとは個人がシュートを決めるだけ。僕も2本くらいは決めるチャンスがあった。あそこで点を取らないといけない」
FWとしての責任は痛いほど感じており、第2戦で必ず巻き返すことを誓う。
「次は点を取らないと終わってしまう。もうやるしかない。2年前は第2戦のホームで逆転勝ちを繰り返したが、今回はそれをアウェーでやる。僕はできると思っている」
経験者は、語気を強めた。確かに条件は厳しいが「やるしかない」。
第2戦は6月26日、敵地、蔚山文殊フットボールスタジアムで行なわれる。
取材◎杉園昌之