2年ぶり3度目のACL制覇を目指す浦和はラウンド16の第1戦、ホームで戦いながらも痛い逆転負けを喫した。37分に杉本健勇の移籍後ACL初得点で先制したものの、42分にサイドを崩されて同点ゴールを許し、81分に相手のカウンターを浴びて逆転ゴールを献上。第2戦で2ゴール以上奪わないと敗退する苦しい状況となった。しかし、選手たちは前向きに第2戦への決意を語った。それは2年前の経験があるからだった。

上写真=初戦を落として次は勝つしかない状況に、武藤は強い決意を口にした(写真◎J.LEAGUE)

■2019年6月19日 AFCチャンピオンズリーグ・ラウンド16 第1戦
浦和 1-2 蔚山現代
得点:(浦)杉本健勇 (蔚)チュ・ミンギュ、、ファン・イルス

防げる2失点だった(青木拓矢)

 浦和は4日前のJ1リーグから先発メンバーを5人変更。フレッシュな面々で臨んだが、皮肉なことに攻守の切り替えが遅れて、カウンターから痛恨の2失点を喫した。

 この試合はリーグ戦で機能していた前からはめるプレスではなく、自陣でブロックを組んで構える守備を選択。大槻毅監督はカウンターのスペースを消し、「ホームで失点したくなかった」と狙いを説明したが、裏目に出る形となった。最も警戒していた速攻から崩されて、まさかの逆転負け。ボランチの青木拓矢は、苦虫を噛み潰したような顔で手痛い失点を振り返った。

「防げるものだった。アウェーゴールを2つ決められたのは痛い」
 それでも、すぐに気持ちを切り替えていた。守備の修正点ははっきりしている。リスクマネジメント、クロスの対応などをもう一度見直すと話した。2年前のACL制覇に大きく貢献した男の顔には焦りはない。

「まだまだ可能性はある。しっかり次に向けて準備したい」

 第2戦に向けて、有効な攻撃の形も見えている。先制ゴールはアーリークロスから長身の杉本健勇が合わせたもの。2シャドーがブロックの隙間でパスを受け、攻撃の起点をつくることができたのも収穫。崩す形は見えている。武藤雄樹は悔しさをにじませながらも、手応えは感じていた。

「狙っている形は出せていた。あとは個人がシュートを決めるだけ。僕も2本くらいは決めるチャンスがあった。あそこで点を取らないといけない」

 FWとしての責任は痛いほど感じており、第2戦で必ず巻き返すことを誓う。

「次は点を取らないと終わってしまう。もうやるしかない。2年前は第2戦のホームで逆転勝ちを繰り返したが、今回はそれをアウェーでやる。僕はできると思っている」

 経験者は、語気を強めた。確かに条件は厳しいが「やるしかない」。

 第2戦は6月26日、敵地、蔚山文殊フットボールスタジアムで行なわれる。

取材◎杉園昌之


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