上写真=熊谷紗希と岩渕真奈(写真◎Getty Images)
[6月5日]取材対応はドイツ語で!
パリに移動したチームは1日間のオフを経て、いよいよワールドカップに向けて本番モードに突入。パリ郊外で行なわれる練習の空気も、少し変わったように感じます。うれしいニュースは、別メニュー調整だった岩渕真奈選手が全体練習に合流したこと。練習後には、海外メディアの取材にドイツ語で対応していました。さすが!
[6月6日]子どもたちの声援を力に
練習前、チーム集合写真の撮影が行なわれました。最前列に座った人は「手をどうする? どうする?」という、なでしこ恒例の迷い(笑)。カメラマンさんのリクエストで、グーで決定しました!
この日は地元フランスの子どもたちが、日本の国旗と「がんばれ!」の日本語メッセージを掲げ、大声援を送ってくれる中でのトレーニング。気合が入ります!
[6月7日]開幕戦、フランス強し!
毎日、練習への移動中にバス内で流れる音楽の選曲担当は、山下杏也加選手。この日は到着時、浜崎あゆみさんの曲が流れていましたよ。
そして、この日はついにワールドカップが開幕! 開幕戦は夜9時キックオフのフランスvs韓国です。「自分の試合じゃないのに、何だか緊張する」と言っていたのは、鮫島彩選手。
その開幕戦を会場で取材しました。試合前から地元フランスのサポーターが会場周辺で盛り上がっています。それ以上のスタジアム内での応援の迫力に、「いよいよワールドカップだ!」と、あらためて実感。試合はフランスが4-0で圧勝、男女アベックW杯優勝を狙うフランス、やはり強い!
メディアセンターでは、元フランス代表のビセンテ・リザラズさんを発見しました!
[6月8日]小学生のときに夢見た舞台へ
今大会では各チームが1試合に1回ずつ、練習の『完全非公開日』を設けることができる権利が与えられていて、この日の日本が、その日でした。練習場の到着を見た後はメディアセンターで待機して、練習後に取材。開幕戦をテレビで見たという選手たちのコメントも、だんだん本番モードの気合を感じます。
チーム最年少、19歳の遠藤純選手は「小学5年生のときに2011年の優勝をテレビで見て、12年のロンドン五輪は現地で観戦しました。あの空気を肌で感じて、この場所に私も立ちたいと、強く思っていました。いま、ここにいるのは不思議で仕方ないくらいですが、この舞台で後悔のないように、すべてを出し切りたい」と笑顔を見せていました。活躍が楽しみで仕方ありません!
[6月9日]前日会見、確認作業は念入りに
日本の初戦の前日、フジテレビの中継で一緒に仕事をする澤穂希さんが現地に到着しました。練習に訪れると選手たちが一斉に駆け寄り、笑顔の輪が広がります。特に現在チームを牽引する立場の選手にとっては、少し甘えられる瞬間だったのかもしれませんね。なぜか私もほっとした気持ちになるから、その存在は、やはり絶大です。
フジテレビのニュース番組にも現地からリポートを入れました。この日は「S-PARK」に澤さんと出演。私は翌日の生中継の打ち合わせと、会場のピッチレベル、インタビュー場所の導線など、確認作業を念入りに。
前日公式会見には、高倉麻子監督と熊谷紗希キャプテンが登場しました。
「非常にわくわくしていて、いよいよだなという感じ。チーム一丸となって、何としてでも勝ち点3を取れるようにしたい」と熊谷選手。「簡単な試合は1試合もない。選手たちが自分の持っている力をピッチですべて発揮できるように、しっかりサポートしたいです」と高倉監督。監督の口からは「勇気を持って」という言葉が、何度か聞かれました。初めてワールドカップに臨むメンバーが多い中、それも一つのキーワードなのかもしれませんね。
一方、対戦相手のアルゼンチンの会見では、女子リーグのプロ化の話題も。メディアからもチームからも、このワールドカップに向けた熱を感じました。
さて、いよいよ初戦! 新生なでしこジャパンがピッチで躍動することを祈りながら、中継資料をまとめています。フジテレビでは日本時間6月11日0時25分から、地上波生中継。直前情報も合わせてお届けします。日本からも、ぜひ現地へ思いを送ってください!
文◎日々野真理 写真◎日々野真理、Getty Images